シャブリワイン委員会が語るシャブリの将来

 2017.8.16

シャブリワイン委員会のマーケティング・コミュニケーション責任者フランソワーズ・ルールさんと、シャブリのヴィニュロンで、委員会のスポークスマンとして活躍するベルナール・レグラン氏が来日し、シャブリのマーケット戦略などを語った。
「日本ではシャブリのクリマの多様性を知ってもらうプロモーションを展開したい」とルールさん。「シャブリ」というと一つの大きなイメージでとらえられがちだが、5532ヘクタールの畑には「プチ・シャブリ」「シャブリ」「シャブリ プルミエ・クリュ」「シャブリ グラン・クリュ」の4つのアペラシオンがあり、それぞれの中でもまたさまざまな地理的条件があり、深くテロワールを語ることができる産地だ。そこを一人一人の飲み手にも伝わるよう、セミナー等を通じて啓蒙していくという。
「2015年、ブルゴーニュのブドウ畑のクリマが世界遺産に登録されたことも、多くの人がクリマに関心を持つきっかけになりました」とルールさん。日欧EPA発効により関税が撤廃されることも、ワインへの関心をいっそう高めるきっかけになると予測している。
飲み手の興味が向いたところで重要になるのは、ワイン量の問題だ。近年、天候不順等で作柄が心配されるブルゴーニュ、2016年のシャブリは収量が例年の半分ほどに落ち込んだ。2017年は発育が良く、2016年を補う量が期待できるとルールさんは言うが、天候不順は今や世界的に慢性的な懸念材料となっているのも事実。そこで委員会では将来のために、VCI(個別補填数量)のシステムを構築した。委員会の厳格な統制のもと、収量が多かった年などに予備のワインを確保しておくシステムで、これを活用することで生産者は収穫量が不足した年に使うためのワインを取り置きしておくことができる。「いい年のワインを無駄にすることなく、良くなかった年を補う」ことで市場に並ぶワインの量を安定させ、価格の高騰を避け、かつ生産者の持続性を高めることが期待できる。モデルケースとしてはシャンパーニュ地方のワイン造りがあるが、スティルワインの規定としてはこのVCIが世界初だ。
2005年に試験的にスタートしたこの試みは、2015年に農水省に認定され、不作だった2016年以降はほとんどのドメーヌが利用しているという。
日本市場で再び活性化が期待されるシャブリ。潤沢にシャブリワインが並ぶことで存在感がさらに大きくなり、消費者の関心が高まる。その時こそ「クリュの違いを知る」という楽しみが広く実現するに違いない。

問い合わせ先:SOPEXA JAPON /メール:pr_jp@sopexa.com

ワイン王国編集部
この記事を書いたのは
ワイン王国編集部
です。
  • twitter
  • facebook
  • Google+
  • LINE