スペイン・DOルエダ メディアランチセミナー開催 料理とワインのペアリング

... 2019.3.29

スペイン国内で、白ワインの40%以上の売り上げを占めるDOルエダのワイン。さわやかでやさしい酸味があるルエダの白ワインは、日本人の好みにも合うフードフレンドリーなワインとして、人気が出始めている。
ワインの魅力と料理との相性を探るペアリングセミナーが、東京「レストラン サンパウ」で3月に開催された(ルエダワイン原産地呼称統制委員会主催)。
ワインの講師を務めたのはシェフソムリエの菊池貴行氏。料理は今年シェフに就任した赤木歩氏が、ワインに合わせて考案した。
ルエダワインの主要品種ベルデホの特徴を語った。
「この品種は果皮が厚く、アロマティックなワインになります。またルエダの土壌は小石が多いため、昼にためた熱を夜に放射し、果実が完全に熟す。そのため酸と糖のバランスが取れたワインになります」
また、醸造に樽を使用するか否か、また酒精強化ワインなどもあり、多彩な表情を持つのが特徴。ペアリングセミナーではそれを体感するため、樽使用のもの、ステンレスタンクだけのもの、シュール・リーを経たもの、酸化熟成をさせたもの、そして品種の比較のためにソーヴィニヨン・ブランのワインが登場した。

<ペアリング1>
ワインはソーヴィニヨン・ブラン100%の『ブランコ・ソーヴィニヨン 2017年』(マルケス・デ・リスカル)。
フェンネルやローズマリーなどのハーブ、熟したアプリコットの甘い風味が感じられ、やさしい酸が全体を引き締めている。ベルデホと似たニュアンスもあるが「酸が横に広がる感じがソーヴィニヨン・ブランらしさ」と菊池ソムリエ。
料理は「タパス~タコのブロチェッタ、パカラオのクロケッタ、ハモンイベリコベジョータのボガディージョ」。
さわやかなソーヴィニヨン・ブランは多種多様なタパスに合わせやすく、食欲を増進させる効果がある。

<ペアリング2>
ワインはシュール・リーを経て仕上げたベルデホ100%の『ベルデホ 2016年』(ホセ・パリエンテ)。ベルデホの特徴であるアニスや白桃の香りが漂い、さわやかで、後味に軽い苦味を感じる味わい。料理「本鮪のタルタル~山葵、空豆、鮪のカルド」は、鮪が持つ酸味と旨味に、谷和原かい味わいのベルデホがマッチする。山葵や空豆の青っぽい香りがマリアージュに変化をもたらした。

<ペアリング3>
ワインはフレンチオークの新樽で低温発酵させ、12カ月樽熟成させた『クエスタ・デ・オロ 2015年』(エルマノス・リュルトン)。味わいはさわやかながら、干し草やカモミール、ドライフルーツなどの深い香りが特徴。「バカラオの低温調理~地中海スープ、浅利、根三つ葉」とマリアージュ。適度な熟成感が、バラカオ(鱈の塩漬け)の生臭さを消し、繊細な旨味を引き立てる。

<ペアリング4>
ワインはフレンチオークで発酵後、10カ月のシュール・リー、6カ月の瓶熟成を経た『ベロンドラーデ・イ・リュルトン 2014年』(ボデガ・ベロンドラーデ)。洋ナシやハチミツ、パイナップルなどリッチな南国系フルーツの香りに溢れ、樽発酵からくるアーモンドのような香りが同居。ベルデホの樽熟成を導入した最初の造り手のワイン、メインの肉料理「仔羊のアサド~ホワイトアスパラガス、卵、ハモンイベリコベジョータ、パルメザン」に負けないパワーを持つ。

<ペアリング5>
ワインはベルデホで造った酒精強化ワインを酸化熟成させるという伝統的手法で造った『ドラド NV』(デ・アルベルト)。大瓶で熟成させたシェリー香が豊かで、香ばしく長い余韻が心地よく続く。食事の最後を飾る「山羊乳チーズ~蜂蜜、デーツ、鬼胡桃」とゆっくり楽しめる味わいだ。

「緑のワイン」と呼ばれるにふさわしいフレッシュでさわやかな味わいのベルデホ、そして醸造に樽を使いベルデホの力強さを表現したもの、伝統的な手法で酸化熟成させる味わい深いもの、全く違うキャラクターが生まれるベルデホは、前菜からデザートまで、コース全体を通して合わせることができる。
特に柑橘の香りがただようフレッシュなタイプのベルデホは、これからの季節に、また暑い夏にもぴったりの味わい。日本の家庭料理にも寄り添うワイン、日本の食卓シーンに登場する魅力あるワインとして広く親しまれるだろう。

ワイン王国編集部
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