1818年エペルネ近郊のマレイユ・シュール・アイ村で創業の「ビルカール・サルモン」は創業以来7世代にわたり家族経営を貫く。

 自社畑はコート・デ・ブラン、モンターニュ・ド・ランスに80ヘクタールを所有し、また合計220ヘクタールに及ぶ40の契約畑から高品質のブドウの供給を受けている。こうして造られるシャンパーニュはNVで36カ月、プレステージでは10年以上瓶熟成される。

画像1: 1818本限定の『Cuvée 200』をお披露目。ビルカール・サルモン200周年記念イベント開催

 同社は2018年に創立200周年を迎え、これを記念して、日本各地のレストランのオーナーシェフ達とのコラボレーションディナーが「マンダリン オリエンタル 東京」のフレンチファインダイニング「シグネチャー」で開催された。

 当日は来日した6代目のアントワーヌ・ビルカール氏が「果実のフレッシュさとエレガンスさを重視し、熟成できる造りに力を入れている」とメゾンのスタイルを説明した。

 ディナーイベントに参加したシェフは、飯塚隆太氏(Resutaurant Reuzu)、上村雄一氏(KAMIMURA)、高田裕介氏(ラ・シーム)、間光男氏(TERAKOYA)、ニコラ・ブジェマ氏(マンダリン オリエンタル 東京副総料理長)らで、クリエーションに満ちたアミューズからデザートまで各シェフが担当しコースを提供した。

画像2: 1818本限定の『Cuvée 200』をお披露目。ビルカール・サルモン200周年記念イベント開催

 これらの料理とマリアージュを奏でたのは、ビルカール・サルモンの7本。シャドネの美しい酸味が特徴の『ビルカール・サルモン・ブリュット・ブラン・ド・ブラン・グラン・クリュ』(マグナム)、ムニエ、ピノ・ノワール、シャルドネを使ったノン・ドザージュのナチュラルな味わいの『ビルカール・サルモン・エクストラ・ブリュット』は、多彩な味わいのアミューズのクリエーションや武蔵野産アワビとチョウザメのスモークの豊かな味わいと寄り添った。

画像3: 1818本限定の『Cuvée 200』をお披露目。ビルカール・サルモン200周年記念イベント開催

 マルヌ地区のムニエ、シャルドネ、ピノ・ノワールを使った同社のスタンダードの味わいの『ビルカール・サルモン・ブリュット・レゼルヴ』、コート・デ・ブランのグラン・クリュの畑のシャルドネとモンターニュ・ド・ランスのピノ・ノワールを用い、樽を一部使った『ビルカール・サルモン・キュヴェ・ニコラ・フランソワ2006年』はエレガントながらも力強さも兼ね備えたキュヴェ。

 『キュヴェ・ニコラ・フランソワ』は、1999年にストックホルムで行われた20世紀を代表するシャンパーニュを選ぶ「ミレニアム・ブラインド・テイスティング」で1位、2位に輝いている。また200周年特別生産で1818本限定の『ビルカール・サルモン・キュヴェ 200』(マグナム)もこのディナーで披露された。

 これらはニセコで540日間熟成させたジャガイモを使ったラクレットやクエのバプールなど力強い味わいと素晴らしい相性だった。『ビルカール・サルモン・ブリュット・ロゼ』はシャルドネとピノ・ノワール、ムニエを用いて、マレイユ・シュール・アイとアイ村のピノ・ノワールの赤ワインをアサンブラージュした赤い果実味がチャーミングな味わいでラカン産ピジョンのロティと好相性であった。『ビルカール・サルモン・ドゥミ・セック』はグランマニエのスフレと合わせて楽しんだ。

 シェフたちによるクリエーションとフレンチのフルコースをビルカールの多彩なシャンパーニュで通す貴重なディナーであった。

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