今年で12回目となる『ミシュランガイト東京』の2019年度版の記者発表があり、星の詳細が伝えられた。2019年版では星付店舗の合計が230軒とパリの118軒を上回る結果となり、世界一星の数が多い都市となった。

 注目の三つ星の動きは2010年度版から9年ぶりに「ロオジエ」(フランス料理)が掲載となり合計13軒。二つ星は新規の「木挽町とも樹」(寿司)、評価が上がった「ナベノ-イズム」(フランス料理)、「青空(はるたか)」(寿司)の3軒が新登場となり、合計52軒となった。一つ星は165軒で、うち新規掲載が28軒、評価が上がったのは1軒。

 また今年は日本初の「おにぎり」の料理カテゴリーが作られ「おにぎり 浅草 宿六」がビブグルマン※として掲載された。さらに東京版は「ラーメン」カテゴリーにおいて世界で唯一星付き店があり、今年は昨年の2軒に加えて「Sobahouse金色不如帰」が一つ星に輝いた。

 全体的にみても和食の数が多く、三つ星は13軒中10軒が日本料理や寿司などで、二つ星も52軒のうち30軒が日本料理、寿司、天ぷらなどだ。いかに世界中の和食への関心が高いかがうかがえる。
「2013年に就任して以来、日本食材を理解し、取り入れるアイテムも増えてきている。多くの日本の素材や使っているが、フランス料理の基本は守っている」と三つ星シェフの仲間入りを果たした「ロオジエ」のエグゼクティブシェフのオリヴィエ・シェニョン氏。

 12年連続で三つ星シェフとなった「カンテサンス」(フランス料理)のオーナーシェフ岸田周三氏は「ずっと変わらず自分がいいと思う料理を追求して作っている。流行は追わない」

 8年回目の三つ星に輝いた日本料理「龍吟」のオーナーシェフ山本征治氏は「私たちは食事にいらしてくださるお客さまの2時間30分から3時間という大切な時間を預かっている。美味しいのは当たり前で、その時間をどれだけ豊かにできるか日々考えています」

 今年二つ星の仲間入りを果たした「ナベノ-イズム」のエグゼクティブシェフCEO渡辺雄一郎氏は「同じ料理でも昨日よりもいい料理を作ろうという日々の努力の結果。今年は独立して3年目なので結果を出したかった。二人の恩師ポール・ボキューズシェフ、ジョエル・ロブション氏も今年亡くなり、天国で見守ってくれているのだと思う。これからも一歩一歩進んできたい」

 それぞれの料理哲学が星の結果につながっている。

※価格以上の満足感が得られる料理(5000円以下)

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