今年で2回目となる「ブルゴーニュワイン・ウィーク」(ブルゴーニュワイン委員会主催)が6月9日まで開催され、ブルゴーニュ・ワインの魅力を伝えるさまざまなイベントが行われている。日本市場において、生産者との交流やフードペアリング、テイスティング、アペラシオン(呼称)の知識を深めるセミナーなどをプロフェッショナル向けに行い、消費者向けには小売店約90店舗を通してプロモーションを行っている。

画像1: ブルゴーニュに新しい呼称が誕生

 「参加店舗は昨年の2倍以上。日本はブルゴーニュワインの輸出第3位で、愛好家の方も多いです。一方で、まだあまり知られていない面がある。マイナーなアペラシオンを含めまだまだブルゴーニュの魅力を発見できる可能性はたくさんあり、それを伝えていきたいと思います」とプロモーションのために来日した、ブルゴーニュワイン委員会の広報委員会会長クロード・シュヴァリエ氏は言う。

 “まだ知られていない魅力”、その一つがブルゴーニュAOC(生産地統制名称)に登録されている「地理的補足を持つデノミナシオン(Dénomination Géographiques Complémentaires)」だろう。
広域のブルゴーニュAOCの中には、この「地理的補足を持つデノミナシオン」が14ある。ブルゴーニュAOCは、ブルゴーニュ地方全体の畑が使用可能だが、「地理的補足を持つデノミナシオン」はその中でも特定のエリアに限定される。デノミナシオンは、ブルゴーニュ地方の豊かなテロワールと多様性を押し出す規定といえる。

 今年2019年の大きいニュースとして、このデノミナシオンの新呼称ワインが市場に登場することが挙げられる。新呼称の名前は「ブルゴーニュ・コート・ドール(Bourgogne Côte d’Or」。2017年に誕生した。指定地域は、北はディジョンの南方から、南はマランジェで、特に丘の麓に広がる。飛び地になっていて、現在ブドウが植樹されている畑を合計すると約290ヘクタールになる(生産可能な面積は1000ヘクタール)。ここで言う「Côte d’Or」の名前の由来は、「Côte d’Orient=東向きの丘陵」だ。ブドウ栽培に最適な、朝陽の恩恵を受ける東向きの丘陵地帯ではぐくまれる良質のブドウから、「ブルゴーニュ・コート・ドール」のワインは生まれる。

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 「デノミナシオン」という言葉は聞き慣れない人も多いと思うが、「ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌ」「ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ」などもその一つ。これらは比較的広く知られているだろう。この二つはデノミナシオンの草創期1960年代に確定された呼称で、前者は、ブルゴーニュの全AOCワインで「酒販店やレストランで取り扱われている呼称」トップ20位にランクインしている。14のデノミナシオンの中ではトップだ。

 「年月を経て、だんだん認知されるようになってきた結果です。ブルゴーニュ・コート・ドールも、消費者に品質の高さを実感してもらい、時間をかけてその魅力を広めたい」とシュヴァリエ氏。ブルゴーニュ・コート・ドールの価格は、ブルゴーニュAOCに比べると+10%~15%が平均的だという。ワンランク上のブルゴーニュAOC、店舗で見かけたらぜひ手に取ってみたい。

問い合わせ先:ブルゴーニュワイン委員会(BIVB) www.bourgogne-wines.jp

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