2019年11月14日(木)、青山の「キャプラン・ワイン・アカデミー」にて、「ヴィンテージ・ポート・アカデミー」が日本で初のワークショップを開催した。

「ヴィンテージ・ポート・アカデミー」とは?

 「ヴィンテージ・ポート・アカデミー」は、2010年に伝統あるヴィンテージ・ポート・ハウス6社「クロフト」「ダウズ」「フォンセカ」「グラハムズ」「テイラーズ」「ワレ」によって創設された。世界各地のファイン・ワイン専門家、愛好家、コレクターを対象として、ヴィンテージ・ポートに関する知識と体験を広める活動を行っている。全ての構成メンバーが、長い歴史を持つ家族経営の生産者であり、中にはポートワインの誕生以来300年以上の歴史を持つ会社もある。

 「ヴィンテージ・ポート・アカデミー」代表のユアン・マッカイ氏(シミントン・ファミリー・エステーツ社)とニコラス・ヒース氏(フラドゲート・パートナーシップ社)も来日し、今回のワークショップに参加した。

画像: 「ヴィンテージ・ポート・アカデミー」とは?

 ワークショップでは「リザーヴ・クラス」から「ヴィンテージ」までの最高品質ポート・ワイン6種の試飲を含むセミナーを実施。セミナー後の試験に参加した28人全員が優秀な成績で合格し、ディプロマ(修了証)と副賞のVPAピンおよび、ヴィンテージ・ポートの抜栓に役立つブレード式ワインオープナーが授与された

 最優秀成績者賞を獲得したのは、レストラン「アピシウス」(東京・銀座)のシェフソムリエ
情野博之氏。情野氏には、賞品として6ブランドの2000年ヴィンテージ・ポート375mlの木箱入りセットが贈られた。

画像: 最優秀成績者賞を獲得した、レストラン「アピシウス」(東京・銀座)のシェフソムリエ 情野博之氏(中)

最優秀成績者賞を獲得した、レストラン「アピシウス」(東京・銀座)のシェフソムリエ
情野博之氏(中)

画像: 「ヴィンテージ・ポート・アカデミー」が日本で初のワークショップを開催

◆ポートワイン 豆知識◆

*ポルトガルと英国の間には、ウィンザー条約(1386年)とメシュエン条約(1703年)により、長年の政治的、軍事的、通商的同盟関係が築かれた。特に18世紀には英仏間に戦争があったため、イギリスはフランスに代わるワイン供給地としてポルトガルから大量のワインを輸入し、英国からポルトガルには羊毛が輸出された。この時代に英国資本によるワイン生産者も設立されたため、ポートワインの生産者には英国名が多いのはそのためだ。

*ポートワインは、世界最大の乾燥した山岳気候のブドウ栽培地域であるドウロ・ヴァレーで生産される。1756年に規定されたポートの生産地域は、世界最古の原産地呼称である。

*ポートワインは酒精強化ワインであり、ブドウが持つ糖分を残すため、発酵の期間は通常の辛口ワインより短い。この短い発酵期間の間に、ブドウの果皮に含まれる色素やフェノール類を最大限にワインに抽出するために考案されたのが、ラガールと呼ばれる石の発酵槽の中で人が足でブドウを踏みつぶす方法である。人間の足は非常に優秀で、ブドウを踏んでも種は潰れないので、渋いタンニンが出ない。

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