プロヴァンスワイン委員会(CIVP)は、2021年9月から23年にかけて実施する「EnViProv(アンヴィプロヴ)」プロジェクトを通して、プロヴァンス地方のブドウ畑の、アグロエコロジー(生態系および生物多様性に配慮した農業)への切り替えを、体系的に推進していくと発表した。

「EnViProv」とは

「EnViProv」は、フランスの国家プロジェクトである「フランス再興(France Relance)」計画の支援を、ワイン業界において初めて受けたプロジェクトだ。
フランス再興計画とは、Covid-19パンデミック危機後の経済を立て直し、環境・産業・社会における進化を加速させるためのフランス国家プロジェクトのこと。
EnViProvは、CIVPを中心に、コート・ド・プロヴァンスワイン組合、ヴァール県農業会議所、ロゼスター、クラスター・プロヴァンス・ロゼといった団体が連携し、業界全体で推進していく。

アグロエコロジー転換のための三つの柱

【第1の柱 ライフサイクルの分析】
畑でのブドウ栽培からワインの販売まで、プロヴァンスのワインセクターが産地全体に与える環境への潜在的な影響を定量化することが、第1の柱の目的だ。分析は18の指標を基準に行われ、温室効果ガスの排出量、水資源の利用の可能性や、生態毒性への影響などが評価されるという。

【第2の柱 環境認証取得への支援】
第2の柱の目的は、HVE認証レベル3取得済み農家の件数を増やすことだ。HVEとは、農業省により認定された機関により発行される最高レベルの環境価値重視認証のことで、生物多様性の保護などを対象に、包括的なアプローチを推進することを目的としている。
2021年は、HVE認証未取得のブドウ農家400軒に働きかけ、認証農家数を倍増させることを目指す。

【第3の柱 ブドウ畑への支援と環境に有益な取り組みの実施】
研究開発や農家へのアドバイスなどを通し、生産者とネゴシアンにこれまでの手法の改良を促すことで、ブドウ栽培における環境への負荷を減らすことを目指す。また、土中のバイオマスの分析と改良のための研究といった、環境に有益な取り組みの技術的・経済的影響についての研究も行われるという。

現地リポート動画を公開中!

プロヴァンスワイン委員会は、環境に配慮した農法でブドウを生産しているドメーヌ4軒に関するリポート動画を公開している。いずれも日本語字幕付きなので、ぜひ以下リンク先またはQRコードよりご確認を。

シャトー・バルブベル https://youtu.be/3oU1-gLw6cQ
ドメーヌ・ル・ルー・ブルー https://youtu.be/mQskTyzqDdU
ドメーヌ・デ・ザスプラ https://youtu.be/XNUNberJvvk
シャトー・バラリエール https://youtu.be/XdkXnxV1xPU

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