イタリア・シチリアを代表するワイナリー「タスカ・ダルメリータ」7代目のルーチョ・タスカ・ダルメリータ伯爵が、7月25日にパレルモで亡くなりました。享年82歳でした。ご冥福をお祈りします。

ルーチョ伯爵は1940年生まれ、7代目のジュゼッペ伯爵とともに1830年から続く「テヌータ・レガレアーリ」(コンテア・ディ・スクラーファニ)でワイン事業に参画。固有品種を大切にしながらも、1970年代末から80年にかけて、シチリアに初めてシャルドネとカベルネ・ソ-ヴィニヨンの苗を持ち込み、シチリア初の国際品種によるワインの生産を成功させた。

シチリアにおけるワインの近代化に情熱を傾け、現在に至るまでシチリアワインの発展を導いた功績者。シチリアのワイン生産者協会「アッソヴィーニ・シチリア」の創設メンバーで、2002~08年には会長を務めた。近年、イタリアでいち早くサステイナブル(持続可能な開発など)を提唱したプログラム「SOStain」を創立、現在はタスカ・ダルメリータのCEO、アルベルト・タスカ・ダルメリータ氏が継承している。

『ワイン王国 123号』(2021年7月号)では、シチリア・ワインの基礎を築いた先駆者として、タスカ・ダルメリータの歴史やサステイナブルへの取り組みについて紹介。ルーチョ伯爵の遺志は、タスカ・ダルメリータの後継者のみならず、シチリア・ワイン界全体に引き継がれていくことでしょう。

心よりご冥福をお祈り申し上げます。

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