2023年秋、大阪生まれの「よなよなエール」が誕生する!

大阪府の泉佐野市とヤッホーブルーイング(長野県)は、2021年9月9日(木)、ふるさと納税型クラウドファンディング「#ふるさと納税3.0」を活用して、同市内にヤッホーブルーイングのブルワリーを誘致して地域活性を目指す基本合意書を締結。同日、佐野市ふるさと納税特設サイト「さのちょく」のプロジェクトページで寄附受付をスタートした。以降は民間ポータルサイトなどでも寄附受付を開始する。実施期間は2021年9月9日~2022年3月31日まで。ブルワリー建設場所は現状では関西国際空港の対岸にある「りんくうタウン」内を予定、開設は2023年秋を目標としている。

合意書にサインした後のフォトセッションでは、泉佐野市の千代松大耕市長とヤッホーブルーイングの井出直行社長が、よなよなエール缶で乾杯した。

画像: 株式会社ヤッホーブルーイングの井手直行代表取締役社長(左)と泉佐野市の千代松大耕市長(右)

株式会社ヤッホーブルーイングの井手直行代表取締役社長(左)と泉佐野市の千代松大耕市長(右)

目標金額10億円の納税型クラウドファンディング「#ふるさと納税3.0」

画像: 目標金額10億円の納税型クラウドファンディング「#ふるさと納税3.0」

「#ふるさと納税3.0」は、泉佐野市独自の補助金制度とクラウドファンディングを組み合わせた制度。補助金制度を設け、その原資をクラウドファンディングにより調達し、寄附者の意思によって企業や個人事業主を支援することで、魅力的な地場産品を創り出し、支援してくれた寄附者には感謝の気持ちとして新たに創り出された地場産品を届けるという、新しいふるさと納税のスタイルだ。
ふるさと納税の寄附者と一緒に地場産品を作り出し、返礼品としてその地場産品を提供することで寄附の増大につなげ、新たな産業や雇用機会の創出など、経済効果も期待できる試みだ。同様の取り組みは、北海道や近畿、九州の自治体でも実施されており、全国的な広がりを見せている。

目標金額を達成した場合、泉佐野市はヤッホーブルーイングに寄附総額の40%、10億円達成した際は4億円を補助金として交付。2023年秋に、ビール醸造機能と飲食や販売スペースを併設する大阪ブルワリー(仮称)を開設する予定だ。

大阪ブルワリー構想プロジェクトの返礼品は、寄附金額16,000円からヤッホーブルーイングの大阪ブルワリーで製造予定の「よなよなエール」24缶と引き換えることができる電子チケット。2023年秋以降、醸造が始まってから電子チケットと引き換えに申し込み順に発送する。

きっかけは井出社長の講演。泉佐野市からの熱意にヤッホーブルーイングが応えた

このプロジェクトに至るきっかけは、泉佐野市のふるさと納税担当者が、2017年に泉佐野商工会議所で開催された井出社長の講演を聴き、同社のカルチャーやビジネスモデルに感銘を受けたことがきっかけ。当時、関東では人気を集めていた同社だが近畿圏での知名度は低かったため、近畿圏での知名度向上のツールに、泉佐野市のふるさと納税を活用の提案を打診したのがはじまりだ。

ヤッホーブルーイングのクラフトビールを返礼品として活用したふるさと納税によって、泉佐野市のふるさと納税額やビールの売上には大きな効果を得られたものの、近畿圏における知名度の向上は限定的だったため、泉佐野市は新たな制度として「#ふるさと納税3.0」を考案。個性的なブランド開発によってファンとの強い絆を結び、コアなファンをもつヤッホーブルーイングであれば親和性が高いと確信し、泉佐野市は2017年の講演会で井出社長から受け取った名刺を頼りに、一通のメールを送った。

それが、納税型クラウドファンディングとしては史上最大規模となる10億円を目標としたブルワリー誘致プロジェクトの提案だ。泉佐野市に集客を期待できるブルワリーを誘致することで、地域産業の活性化と新たな地場産品の創出を目指している。

画像: 関西国際空港のお膝元である泉佐野市。関空の対岸の埋立地にはブルワリー候補地の「りんくうタウン」がある

関西国際空港のお膝元である泉佐野市。関空の対岸の埋立地にはブルワリー候補地の「りんくうタウン」がある

新レジャースポット「ビールのテーマパーク」を目指す大阪ブルワリ―

一方、ヤッホーブルーイングでは、近畿圏のマーケット開拓を目的として2021年2月に大阪営業所を開設。近畿圏のクラフトビール市場を盛り上げようとしていたところに、ちょうど泉佐野市からのアプローチをうけたという。プレス発表会において井出社長は、

「泉佐野市を訪問した際、関西国際空港のやりんくうタウンを視察して、閑散とした様子に衝撃を受けた。テナントはガラガラで人通りもなく、コロナで大打撃を受けている。なんとか泉佐野市を盛り上げたい、お役に立ちたいと心が燃え上がった」

と話した。また、大阪ブルワリーの構想については次のように意気込みを語った。

「あくまで妄想、イメージの段階だが、ビールのテーマパークのようなブルワリーにしたい。ビールを造るだけではなく、飲食やショッピングも楽しめて、いずれはファンイベントもできるような夢のある場所にしたい。泉佐野市からの提案も大きなきっかけではあるが、もともとヤッホーブルーイングでは2020年の早い段階から潜在需要の高い関西市場への展開を予定していた。首都圏のスーパー・コンビニにおけるよなよなエールの配荷率は70%を超えるが関西では50%を下回る状態。
これをきっかけに近畿圏での知名度向上とクラフトビール文化を盛り上げていきたい。大阪ブルワリーでは年間1500~2000KLの醸造を予定しているが、これはクラフトブルワリーとしては最大級のクラス。設備規模やサービス展開については目標額に応じてステップアップしていく予定。エンタメ要素を兼ね備えた体験型クラフトブルワリーを目指す」

画像: 「あくまで妄想、イメージの段階だが、ビールのテーマパークのようなブルワリーにしたい。ビールを造るだけではなく、飲食やショッピングも楽しめて、いずれはファンイベントもできるような夢のある場所にしたい。泉佐野市からの提案も大きなきっかけではあるが、もともとヤッホーブルーイングでは2020年の早い段階から潜在需要の高い関西市場への展開を予定していた。首都圏のスーパー・コンビニにおけるよなよなエールの配荷率は70%を超えるが関西では50%を下回る状態。 これをきっかけに近畿圏での知名度向上とクラフトビール文化を盛り上げていきたい。大阪ブルワリーでは年間1500~2000KLの醸造を予定しているが、これはクラフトブルワリーとしては最大級のクラス。設備規模やサービス展開については目標額に応じてステップアップしていく予定。エンタメ要素を兼ね備えた体験型クラフトブルワリーを目指す」

ヤッホーブルーイングとしても、アフターコロナや2025年の大阪・関西万博に向けた種まきの一つとして、大きな期待を寄せる大阪ブルワリー構想。合意書締結と同時にスタートしたクラウドファンディングでは既に開始1日で130万円を超える寄附が集まっていることからも、期待値の高さと実現可能性を感じることができる。

個性的な商品と消費者を熱狂させるファンマーケティング、それを支える自由でのびのびとした組織風土で、日本のクラフトビール業界を牽引してきたヤッホーブルーイングと泉佐野市の大きなチャレンジ。関西に根を下ろすことでどんな新しい世界を見せてくれるのか、未来に期待したい。

泉佐野市ふるさと納税特設サイト「さのちょく」

「ヤッホーブルーイング大阪ブルワリー(仮称)」創造プロジェクトページ

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