「キアンティ・クラッシコの産地を360度俯瞰する」
「マップマン」アレッサンドロ・マズナゲッティ氏を迎えたセミナーを開催

 キアンティ・クラッシコ協会が現地と日本をオンラインで繋ぎ、ワインジャーナリストのアレッサンドロ・マズナゲッティ氏を迎えたセミナーを行った。マズナゲッティ氏は、2007年よりワイン産地のマップ作りに情熱を傾けてきた。そのマップは大きく評価され、彼は多くのワイン愛好家から「マップマン」として認識されているほどである。

 今回のセミナーではキアンティ・クラッシコ地区のテロワールをより深く理解すべく、マズナゲッティ氏が360度ビューのマップを用いて解説を行った。

 そして日本の会場では、キアンティ・クラッシコのアンバサダーであるジャーナリストの宮嶋勲氏が、キアンティ・クラッシコの世界へとナビゲートしてくれた。

キアンティ・クラッシコ 8つのテロワールを知る

 もともとキアンティ地方のみで生産され「キアンティ」として親しまれていたワインは、知名度と人気が上がるにつれその生産地域をキアンティ地方の外まで広げてきた。

 そこでキアンティ地方の伝統を守るため、キアンティ地方で生産されるワインだけを「キアンティ・クラッシコ」と名乗るようになったのだ。
 そのため、テロワールがワインに表現されていることこそ、キアンティ・クラッシコのワインにとって非常に重要だと言えるのだ。

 キアンティ・クラッシコ地区には多様なテロワールが存在する。より高品質なワインを生み出すためには、どれだけテロワールが表現できているかが重要。生産者たちは自分たちのテロワールをきちんと知り、その個性をワインに出していく必要性がある、とキアンティ・クラッシコ協会会長のジョヴァンニ・マネッティ氏はセミナーの冒頭で話す。

 また、そのワインを飲む人々もそのテロワールをある程度知っている必要があるのだ。

 今回はキアンティ・クラッシコのテロワールを映し出す8アイテムが用意され、マズナゲッティ氏、宮嶋勲氏とともにテイスティングを行った。

『Chianti Classico 2018』
Montefioralle

『Chianti Classico 2017』
Val delle Corti

『Chianti Classico Riecine 2018』
Riecine

『Chianti Classico Berardenga 2018』
Felsina

『Chianti Classico Morino 2018』
Mori Conce

『Chianti Classico Isole e Olena 2018』
Isole e Olena

『Chianti Classico Pomona 2017』
Pomona

『Chianti Classico Borgo Scopeto 2017』
Borgo Scopeto

テイスティングは下記のキアンティ地方のマップと、360度ビューを用いて行われた。

Alessandro Masnaghetti www.enogea.it for Consorzio Vino Chianti Classico

Alessandro Masnaghetti www.enogea.it for Consorzio Vino Chianti Classico

 セミナーで使用された360度ビューは、キアンティ・クラッシコ協会のWEBサイト内にある「コムーネ(comuni)」のページからも閲覧することができる。
https://www.chianticlassico.com/ja/chianti-classico-characteristics/

 キアンティ・クラッシコ地区の360度を見渡しながらのテイスティングは「テロワールを体験する」ことに特化した新たなテイスティングセミナーの形となった。