北海道産広葉樹を使った新たな樽ブランドが始動した。北海道旭川市を拠点とする「北海道バレル」は、北海道産木材を活用した酒類熟成用樽を開発。まずは「ナラ」「サクラ」「クリ」の3樹種の販売を開始する。ワインの香味形成に大きく関わる“樽”に北海道の木を用いることで、日本ワインに新たな個性とテロワール表現をもたらす可能性として注目を集めそうだ。
ワインの味わいを語る上で欠かせない存在のひとつが「樽」である。熟成に用いる木材の種類によって、ワインにはヴァニラやスパイス、トースト香、タンニンなど多彩なニュアンスが加わる。これまで世界的にはフランス産やアメリカ産オークが主流だったが、北海道産木材による新たな挑戦が始まった。
北海道旭川市を拠点とする「北海道バレル」は、家具メーカーの「カンディハウス」と木材調達を手掛ける「ノーザンフォレスト」が連携して設立した北海道初の木製樽メーカー。北海道産広葉樹を活用した樽づくりを通じて、日本ならではの熟成文化の創出を目指している。
同社では将来的に12樹種の展開を予定しており、まず販売を開始するのは「ナラ」「サクラ」「クリ」の3種類。ナラは繊細なスパイス感やヴァニラ香、サクラはほのかな甘やかさや和のニュアンス、クリは力強い骨格や香ばしさを与える可能性があるという。使用する樹種によってワインの表情が変化するため、日本ワインの新たなスタイルを生み出す素材として期待が高まる。
近年、北海道では冷涼な気候を生かしたワイン造りが進化し、ブドウ品種だけでなく醸造・熟成への探求も加速している。“北海道の木で北海道ワインを育てる”という発想は、土地の個性をより深く表現する新しいテロワールの提案ともいえるだろう。
サイズは2.5L、30L、250Lの3展開。自宅での熟成体験や飲食店での演出用途から、本格的な蒸留所やワイナリーでの使用まで、幅広い領域で活用できる設計となっている。
家具製造で培った高精度な加工技術を背景に、木材の産地や樹種を明確にしたトレーサブルな樽づくりを実現している点も特徴。また、用途や酒質に合わせた特注樽の製作にも対応しており、ワイナリーごとの個性や醸造家の思想を反映したオリジナル樽の提案も可能だという(特注樽は30L以上の展開)。北海道産木材による樽熟成が、日本ワインの世界にどのような新たな個性をもたらすのか注目される。
▼「北海道バレル」公式サイト