ドイツビール輸入卸販売を行う昭和貿易株式会社が、燻製ビール(ラオホビア)の元祖といわれる「ヘラー醸造所」の新商品「シュレンケルラ・ヴァイクセル」を2023年9月25日(月)から販売する。世界中の燻製ビール愛飲者を魅了し続ける「シュレンケルラ・ラオホ」シリーズの新作は、チェリーチップによって薫香をまとわせたロートビア(レッドビール)だ。
「バイエルンの真珠」と称されるバンベルクの老舗醸造所
中世の美しい街並みから「バイエルンの真珠」と讃えられる、ドイツバイエルン州のバンベルク。燻製ビールの発祥地としても知られるこの街で、1678年の創業以来、伝統的な醸造手法によるビール造りを続けているのがヘラー醸造所だ。
燻製ビールは、ドイツ語で「煙」を意味する「ラオホ」をとってラオホビアなどと呼ばれるが、「シュレンケルラ・ラオホ」もその名の通り、燻した麦芽を原料として使用したもの。ヘラーでは、地元「フランケンの森」から切り出したブナの木を3年間寝かして乾燥させた薪を使い、麦芽を直火で24時間以上かけてじっくりと燻す。
この燻煙をまとった麦芽により、独特な香りをまとうビールが仕上がるのだが、一度ハマるとやみつきになるような味わいで、虜となったビアファンは世界中にいる。
何世紀にもわたりブナの木を使用してきたヘラーだが、新たな可能性を求めてさまざまな木材を使った燻製ビールの試作を開始。そして、2009年に誕生したのが、オークを使った「シュレンケルラ・ドッペルボック」だった。
ドッペルボックは、欧州最大のビールコンペティション「European Beer Star」2022年SMOKE BEER部門金賞などの受賞歴を誇るビールで、現在は冬季限定で販売されている。
ドッペルボックの誕生から10年以上経過し、今回、新たに登場したのがヴァイクセル。ブナやオークに次いで高品質なモルトとビールに仕上がるとされるチェリーの木を使用しており、ベリーを思わせるフルーティーで甘いスモークの香りが楽しめるという。
ビールの色味は、赤いガーネットを思わせる、澄んだ赤銅色。ロートビア(レッドビール)は、ヘラーのあるフランケン地方の歴史的醸造スタイルだが、19世紀にはじめには事実上消滅状態にあったのだそう。しかし、1990年代後半に小さな醸造所がロートビア造りを再開したのをきっかけに、数少ない醸造所からさまざまなバリエーションが生み出された。
「ロートビアは、一般的な黒ビールよりも繊細でデリケートな風味のため、ブナ材を使ったスモークモルトは強烈すぎるかもしれないと思い、別の木材を使用することに決めました。使うのなら果物の木がよいのではないかと思いチェリーの木と合わせてみましたが、完成したヴァイクセルを飲んで、この選択が正しかったと確信できました」と、現醸造長のトラム氏がコメントしている。
トラム氏にヴァイクセルと合うペアリングを伺ってみたところ、燻製料理や肉料理、ソーセージなどと相性がよく、もちろんビール単体で楽しむのもおすすめとのこと。醸造所併設のレストランでは、友人とのおしゃべりのお供にヴァイクセルを飲む常連客も多く、どんなチュエーションにも合うビールとのことだ。
フルーティーかつホップが効いていて、スモーキーすぎないテイストを好む人にピッタリだというヴァイクセル。燻製ビール愛飲者も、飲んだことがないという人も、ぜひ味わってみていただきたい。
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