人と人をつなぐコミューナルブルーイングを目指し、魅力的なクラフトビールをリリースし続ける「TOKYO ALEWORKS」の運営会社「スコッチモルト販売」が、新たな取り組みとして、「板橋カスクビレッジホテル」をオープンした。「東京と世界をつなぐ架け橋に」が次の目標だ。

文:並河真吾 写真:津久井耀平

2023年3月のオープンから4ヵ月。早くも話題が話題を呼び、世界中からの宿泊予約が引きも切らない。「外国人ユーチューバーの方が取り上げてくださったり、SNS によって口コミが広がったり、喜ばしいスタートを切ることができました」とは、「スコッチモルト販売」の広報企画担当・島村尊光さんだ。

 

1階に「TOKYO ALEWORKS」を構える自社ビルの2階と3階の12室をリノベーションし、ホテルとして運営するという計画は、以前から実現の機会を窺っていたものだという。「板橋カスクビレッジとい う名前を冠したのは、かつて江戸の四宿の玄関口であった東京の『板橋』が、魅力的なビール造りによって人を集める『名所(ビレッジ)』として、『樽(カスク)』熟成のように円熟していくことを願ってのもの。至福のひと時を過ごして貰えるサービスをご提供していきたいと考えています」

案内して貰った客室は、各々に設けたコンセプトによって内装デザインを変えてある。「全室コンドミニアムになっており、こちらの207号室はスコティッシュ風がコンセプト。シックで落ち着きのある空間に仕上げました。キッチン付きで長期滞在にもおすすめです」

部屋の中央にはビアサーバーが!
「当ホテルの目玉商品となっています(笑)。1階のブルワリーで手掛けたフレッシュな樽生をつながせて貰いますので、思う存分お楽しみください(ビアサーバー備え付けの部屋は全部で4室。 それ以外の部屋に宿泊する場合は、移動式を1台用意しているそうなので事前に希望予約を)」

とても興味深い話を聞かせて貰った。
「飯田侃家文書(板橋区指定有形文化財)という史料に、明治6年に下板橋宿で『ヒイル酒(ビールのこと)』が造られていたとの記述があるのです。 もしかすると板橋が、東京のビール発祥の地であった可能性があります」

島村さんは長い時間を過ごしてきた板橋が、「ビールとゆかりのある場所」であったことに大きな喜びと運命的なものを感じているという。「ますますビールで板橋を盛り上げていきたいとの気持ちが強くなりました」

今後は近所のブルワリーと連携した「クラフトビール飲み歩きマップ」の作成や「ヒイル酒」に着想を得た板橋ならではのビール造りなども構想中とのこと。

板橋がクラフトビールの街として、世界中から注目される日が来ることを期待したい。

画像: 人気の高い207号室。最大6名までが宿泊できる。1階のタップルームにビールや料理をオーダーすることも可能

人気の高い207号室。最大6名までが宿泊できる。1階のタップルームにビールや料理をオーダーすることも可能

フレッシュな樽生を部屋で楽しめると好評を博している備え付けのビアサーバー。10リットル樽と15リットル樽、どちらかを選択できる

窓は防音効果のある二重サッシ

画像: 西海岸風がコンセプトの307号室も人気。「欧米のお客様が多いこともあり、和室の部屋も好評です」と島村さん

西海岸風がコンセプトの307号室も人気。「欧米のお客様が多いこともあり、和室の部屋も好評です」と島村さん

画像: 1階のタップルームでは、常時22銘柄の樽生を堪能できる他、缶ビールの購入も可能。グラウラーでの量り売りも行っている

1階のタップルームでは、常時22銘柄の樽生を堪能できる他、缶ビールの購入も可能。グラウラーでの量り売りも行っている

麦芽を配合した特製バンズと牛肉100%のパティ、濃厚なチーズの取り合わせがクセになる「チーズバーガー(1,400円)」には、爽快感が魅力の「ジュニアーズ クリームエール(1,200円)」を合わせるのがおすすめ


食べる前にモルトウイスキーを振りかける看板メニューの「モルトチキンウイングス(6ピース・1,300円 )」の辛旨なおいしさには、フルーティでジューシーな「ヘイジー ヘンプ CBD入りIPA(1,400円 )」がベストマッチ


画像: ブルワリーでは、醸造体験ができる「ブルーイングスクール」も定期的に開いている

ブルワリーでは、醸造体験ができる「ブルーイングスクール」も定期的に開いている

クリエイティブなビール造りで多くのファンを魅了し続ける醸造責任者のボブ・ストックウェルさん。「お客様が自分の好みのビールを見つけやすいよう、ビアスタイルガイドラインを忠実に守った醸造を徹底しています」

※提供ビールの銘柄や価格は取材当時のものです。

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