ボルドーのドルドニュー川の右岸に位置するサン・テミリオン、ポムロール、フロンサック地区。フランスを代表するグラン・ヴァンから、カジュアルで親しみやすいデイリーワインまで幅広い赤ワインでワインファンを魅了する。

画像: 左から 『シャトー・オー・ジャマー 2015年』(AOCリュサック・サン・テミリオン) 『シャトー・オー・グション 2015年』(AOCモンターニュ・サン・テミリオン) 『シャトー・トゥルヌフィーユ 2015年』(AOCラランド・ド・ポムロール) 『シャトー・レ・ロシェ・ド・フェラン 2015年』(AOCフロンサック) 『シャトー・ラ・ローズ・コート・ロル 2015年』(サン・テミリオン・グラン・クリュ) 『シャトー・ラルマンド 2015年』(AOCサン・テミリオン・グラン・クリュ・クラッセ)

左から
『シャトー・オー・ジャマー 2015年』(AOCリュサック・サン・テミリオン)
『シャトー・オー・グション 2015年』(AOCモンターニュ・サン・テミリオン)
『シャトー・トゥルヌフィーユ 2015年』(AOCラランド・ド・ポムロール)
『シャトー・レ・ロシェ・ド・フェラン 2015年』(AOCフロンサック)
『シャトー・ラ・ローズ・コート・ロル 2015年』(サン・テミリオン・グラン・クリュ)
『シャトー・ラルマンド 2015年』(AOCサン・テミリオン・グラン・クリュ・クラッセ)

「サン・テミリオンワイン委員会」会長であり「サン・テミリオン・ポムロール・フロンサックワイン委員会」ディレクターのフランク・ビナール氏が来日し、「ホテルニューオータニエグゼクティブ・シェフ・ソムリエの谷宜英氏を招いて、新橋のフレンチ「割烹ドミニク・コルビ」にてサン・テミリオン、ポムロール、フロンサック地区のワインとフランス料理のマリアージュを堪能する会が開催された。

画像: 左から「サン・テミリオンワイン委員会」会長兼「サン・テミリオン・ポムロール・フロンサックワイン委員会」ディレクターのフランク・ビナール氏と「割烹ドミニク・コルビ」シェフのドミニク・コルビ氏「ホテルニューオータニエグゼクティブ・シェフ・ソムリエの谷宜英氏

左から「サン・テミリオンワイン委員会」会長兼「サン・テミリオン・ポムロール・フロンサックワイン委員会」ディレクターのフランク・ビナール氏と「割烹ドミニク・コルビ」シェフのドミニク・コルビ氏「ホテルニューオータニエグゼクティブ・シェフ・ソムリエの谷宜英氏

サン・テミリオン、ポムロール、フロンサック地区の栽培面積は、1万2000ヘクタール。ボルドー全体の1/10を占める割合だ。対岸のメドック地区では1つのシャトーが100ヘクタールを有することも少なくないが、サン・テミリオン地区の生産者は平均8ヘクタール。商業的に発展したメドック地区に対して、小規模の生産者が国内消費される土地に根差したワインを造ってきたという歴史がある。

この地域ではメルロの栽培が盛んで、全生産量の80パーセントを占め、フランス全土でもトップクラスの栽培量を誇る。サン・テミリオンとフロンサックの大半は粘土石灰質土壌。粘土質は水分を含んで冷たいため、成熟が早いメルロが適しているのだ。そのほかカベルネ・フランやカベルネ・ソーヴィニヨンも栽培されている。これらをアサンブラージュするのがボルドーの錬金術といえるだろう。人の手で調整が入ることで、単一品種では得られないバランスのいいワインが出来上がる。

「海からの距離と標高の高さ、畑の起伏のどこのブドウか、また畑の向きによってさまざまなスタイルのワインが出来上がります」と谷氏。ビナール氏はその味わいについて「果実味があるしなやかな味わいが特徴」と説明した。

今回はシェフのドミニク・コルビ氏がワインに合わせた料理をコースで提供。『シャトー・オー・グション 2015年』(AOCモンターニュ・サン・テミリオン)はAOCの特徴である標高の高さからしっかりした酸を感じる。アーシーさがあるのでキノコのポタージュとよくマッチ。

画像1: 豊かな果実味としなやかなタンニン
ボルドー、サン・テミリオン、ポムロール、フロンサック

『シャトー・レ・ロシェ・ド・フェラン 2015年』(AOCフロンサック)はタンニンが硬く、後半口内できゅっとするような収斂味がある。合わせたのはアナゴの茶わん蒸し。アナゴの脂とワインのタンニンが融合する。

画像2: 豊かな果実味としなやかなタンニン
ボルドー、サン・テミリオン、ポムロール、フロンサック

鹿のローストと合わせたのは『シャトー・ラルマンド 2015年』(AOCサン・テミリオン・グラン・クリュ・クラッセ)。成熟した果実味とプラムやカシスの香り。ほのかなスパイスや複雑さを兼ね備える。「熟成すればトリュフの香りが出そう」と谷氏。コルビシェフが仕上げにぜいたくにトリュフを削り、参加者からは感嘆の声が上がった。

画像3: 豊かな果実味としなやかなタンニン
ボルドー、サン・テミリオン、ポムロール、フロンサック

サン・テミリオン地区では10年に一度格付けの見直しが行われる。「上級格付けを目指して、生産者は日々向上しています」とビナール氏。次回2012年の格付け見直しまで、注目したいワイン産地だ。

画像4: 豊かな果実味としなやかなタンニン
ボルドー、サン・テミリオン、ポムロール、フロンサック

サン・テミリオン地区には十つのアペラシオンがある。「AOCサン・テミリオン」の北のバルバンヌ川を挟んだ所に位置している四つのAOCの総称を「サン・テミリオン衛星地区」とよばれる。赤ワインのみ認められている。
1  サン・テミリオン
2  サン・テミリオン・グラン・クリュ
3  リュサック・サン・テミリオン
4  ピュイスガン・サン・テミリオン
5  モンターニュ
6  サン・ジョルジュ
7  ポムロール
8  ラランド・ド・ポムロール
9  フロンサック
10 カノン・フロンサック

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