フランスワインではぐくまれた、その土地らしさを示す「テロワール」という概念。概念が誕生した当初、その構成要素は自然環境であるとの考えが主流だったが、現在では自然と人の相互作用によって生み出されるという考えに変化してきている。
本書では、あらためてテロワール概念の意味を学術的に整理し、その実態を歴史的に解明。さらに、アジアの「茶」との比較を通して、「農村と都市」「生産と消費」という二項対立的に捉えられた枠組みを乗り越え、都市と文化の在り方を考える。
テロワール ワインと茶をめぐる歴史・空間・流通
昭和堂
著者 / 赤松加寿江、中川理
本体価格 / 4180円(税込)