「ラリック」が最高級ラム酒ブランド「ディクタドール」とコラボレーション

『ディクタドール・ジェネレーションズ・アン・ラリック』オークション「サザビーズ」にて３万ポンドで落札

　クリスタルガラス界のオートクチュールとも称されるメゾンブランド「ラリック」が、初めてのラム酒ブランドとのコラボレーションを発表した。

　カリブ海の美しさにインスピレーションを受けたラリックのクリスタルガラスのアートピースボトルに、「ディクタドール」の貴重なヴィンテージラムを詰めた『ディクタドール・ジェネレーションズ・アン・ラリック』を４月より受注販売している。

　コラボレーションするディクタドールは、コロンビアの世界遺産の町であるカルタヘナ中心部で、40年以上超高級ラム酒を造り続けてきたブランドだ。

　『ディクタドール・ジェネレーションズ・アン・ラリック』は300本限定で生産され、「ナンバー０（ゼロ）」のシリアルナンバーが入ったものは、サザビーズのオンラインオークションで３万ポンド（日本円で約450万円）という高値で落札された。

　今回のアートピースボトルは、ラリックのアーティスティック＆クリエイティブディレクターのマーク・ラミノー氏がボトルデザインを手掛けた。カリブ海の幻想的でミステリアスな美しさを造りだす、さまざまな要素からインスピレーションを得て出来上がった。

　その美しいボトルに収められているのが、アメリカンオークのポート樽で熟成させた、1976年ヴィンテージの貴重なラム酒である。ディクタドールのマスターブレンダ―、エルナン・パーラ氏が、先代である父親のダリオ氏とともに手掛けた唯一のブランドだ。

オンライン・プレゼンテーション＆テイスティングを開催

　４月の発売前、ラリックとディクタドールそれぞれクリエイティブディレクターによる、オンライン・プレゼンテーション＆テイスティングが行われた。

　ディクタドールのクリエイティブディレクター、ケン・グリエル氏は、今回のラリックとのコラボレーションについて次のように話した。

　またグリエル氏はこのヴィンテージのテイスティングコメントも、下記のように述べた。

カリブ海の日の入りが生む光の戯れが表現されたボトル

　今回のアートピースボトルを手掛けたのは、ラリックのアーティスティック＆クリエイティブディレクターであるマーク・ラミノー氏。

　ディクタドールのラム酒が生まれるコロンビアの町、カルタヘナに訪れたラミノー氏は、そこで実際に見た光景からインスピレーションを受けてこのボトルを制作した。

　そして、カリブ海のさざ波な瞬間的な光を瞬間的に捉えた、唯一無二のボトルが出来上がった。

　残念ながら参加できなかったディクタドールの３代目マスターブレンダ―、エルナン・パーラ氏からは、参加者に向けての動画メッセージが送られた。

　パーラ氏は、今回のコラボレーションは自分のキャリアの中で最も素晴らしい瞬間の一つとなったと言う。ラミノー氏の優美なアイデアにより出来上がったラリックのクリスタルボトルと、自身が初めて手がけた、ディクタドールで最も壮大なブレンドの一つが最高の融合を遂げたと、喜びを語った。

　サザビーズで史上最高値で落札されるという驚くべき結果が、ラム酒市場での今後の可能性を大きく広げたことは間違いない。

　これは、ラリックのアイコニックなスタイルであるサテンとクリアのクリスタルが織りなすコントラストと、それを駆使するテクニック、そしてディクタドールが長きにわたり熟成させた貴重なラム酒、二つのラグジュアリーメゾンが融合したことによるシナジーが生んだ結果であると言える。