トスカーナ州ボルゲリに位置し、スーパータスカンとして名高いオルネッライア。1981年にロドヴィコ・アンティノリ氏によって設立された。
ワイン造りの名門、フレスコバルディ家がオーナーとなったのは2005年で、その後も恵まれた気候を武器に、世界で最も偉大なワインの一つとして、ワイン愛好家に親しまれている。

text by Mami(麻未)

画像: 新品種を使用!
オルネッライアのポッジョ

白の人気もグングンと

赤ワインが特に有名なオルネッライアだが、現在では白の人気も急上昇し、オルネッライア・ビアンコとそのセカンド、ポッジョ・アッレ・ガッツェ・デル・オルネッライアを生産している。

そのポッジョに、2022年から、セミヨンをブレンド。スタイルをキープしながら、チューニングの様な変革が行われていることを、今回の訪問で知った。

画像: 白の人気もグングンと
画像: オルネッライアの畑。セミヨンを最初に植えた畑は、より平らな土地にあり、2番目の畑は、ボルゲリでは高い方に入る。200~300メートルの所にあり、東向きだ。2番目の畑は、今年から収穫が可能。将来的に、二つの畑の個性を見ていくのも楽しみだ

オルネッライアの畑。セミヨンを最初に植えた畑は、より平らな土地にあり、2番目の畑は、ボルゲリでは高い方に入る。200~300メートルの所にあり、東向きだ。2番目の畑は、今年から収穫が可能。将来的に、二つの畑の個性を見ていくのも楽しみだ

「セミヨンはソーヴィニヨン・ブランと相性が良く、ソーヴィニヨン・ブランのシャープさに、まろやかさや複雑さを与えることができる」とは、生産管理マネージャーのマルコさんの言葉。もしかしたら、グラン・ヴァンのビアンコの方にも入れるかもしれないとの発言も出た。オルネッライアのスタイルを保持しながら、セミヨンがどの様なアクセントを加えていくのか、興味津々だ。

画像: 左)生産管理マネージャーのマルコ・バルシメッリ氏 右)ワインメーカーのデニス・コセンティーノ氏

左)生産管理マネージャーのマルコ・バルシメッリ氏
右)ワインメーカーのデニス・コセンティーノ氏

2023年試飲ノート

セパージュ:ソーヴィニヨン・ブラン53%、ヴェルメンティーノ37%、ヴィオニエ7%、セミヨン3%
色:麦わら色
ノーズ:パッションフルーツを含むトロピカルフルーツが綺麗に香り、熟したグーズベリー、ハニーサックルの含みも。
風味:ミディアムボディで、縦の長方形に近い輪郭。トロピカルフルーツ風味、グーズベリーの含みを持つ果実味は、はっきりとした酸味と綺麗に融和している。塩味も、このワインの特徴。
ミッドパレットまでは、とてもクリーミーで、後味に近付くと、シュッとした酸味が心地よく残り、噛みでのあるフィニッシュ。

現地では、イカ、ブリ、サバ、マグロなどの様々な刺身を、塩とオリーブオイルで楽しんだ。トマトのマリネ等とも相性が良さそうなので、暑い夏の時期、火を使わずに用意する、涼しげなディナーにも最適な白ワインだ。

画像: 2023年試飲ノート

生産本数は非公開だが、10,000本くらいではないかと推定できる。日本で見かけたら、ぜひ買っておきたい1本だ!

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