多彩なベルギービールが一堂に会する日本唯一の祭典「ベルギービールウィークエンド(BBW)」が、4月14日(金)豊洲の「CITABRIA BAYPARK(サイタブリア ベイパーク)」からスタートした。
今年で14年目を迎える人気イベントだが、コロナ禍における制限が解除された今回の様子はどうなのか。現地の状況と共に、日本初開催時の裏舞台について、ベルギービール広報センター代表の佐藤ひとみさんに伺った。
日本第一回開催は、六本木ヒルズが成功の鍵
大勢のベルギービールファンから愛され続けるBBWだが、オリジナルとなるベルギーの「ビールウィークエンド」がブリュッセルのグラン・プラスで初開催されたのは1999年。「小西酒造株式会社」社長の小西新太郎氏がこのイベントに参加した際に「いずれ日本でもやりたい」との思いを抱き、10年以上の月日をかけ日本での開催が実現した。
当時を振り返り佐藤さんは、まずは会場探しが成功のポイントだったと話す。
「BBWを日本でもやりたい。でもどこでやるかっていうのをいろいろ考えたら、やっぱり当時センセーショナルな場所といえば六本木ヒルズでした。幸い森ビルの方も協力してくれましたので」
六本木ヒルズで開催された第一回目のBBWには、同ビルに入居するIT関連会社などの社員の人々をはじめ、大勢の参加者で大盛況だったそう。
「ベルギービールを知ってもらうために、本当に考えて考えてスタートしました。六本木ヒルズというステータスがある場所で開催するイベントだっていうイメージが必要だったんですね」
そして翌年には大阪、その次の年には名古屋と徐々に開催地を増やしていった。
コロナ禍でスタートした豊洲会場
2023年の開催地は、豊洲、名古屋、横浜、大阪、六本木、新宿の6カ所。豊洲で開かれるようになったのは、新型コロナウイルス感染症の流行が始まった2020年からだった。
「いつも名古屋からスタートしていたので、その年も名古屋に申請に行ったら『コロナが明けたらって』と言われてできなくなってしまい、結局全部の会場がダメで……。では、今年はやらないかっていうと、いや、できる方法を考えようって。ビールはみなさん在庫抱えて大変な思いをしていて、そういうときだからこそやることにしたんですね。
車をスーッと走らせていたらCITABRIA BAYPARKで楽しそうにしている人たちが見えて、ここだったらやれるんじゃないかって交渉したんです。料理はサイタブリアさんにお願いすれば出展者を考えなくていいですし」
今年の豊洲会場では、CITABRIA BAYPARKで人気のピッツァやガーリックシュリンプ、店舗メニューをベルギー風にアレンジした、シメイブルーを使った牛肉のビール煮込みなど、19品を販売する。
「ほかの会場と違いここだとキッチンや火が使えるので、キッチンカーなどでやるよりもクオリティが高くておいしい。快晴のときには海岸沿いの階段に人がワーって座って、皆で飲んでる。夕日がきれいだから、景色を眺めながら飲んでいると本当に気持ちがいいですよ」
「この会場にはゆっくりと楽しみに来る方が多く、周辺の住民だけでなく、遠方から訪れる人も少なくない。今年は若い人たち、特に女性の姿が多いですね」
若年層のベルギービール愛好者が増え、ファン層がどんどん拡大しているようだ。
グラスも、昨年までとは印象の異なる女性らしいデザインのものが用意された。パステル調の紫がかったピンク色の文字やイラストがかわいらしい。
ビールのラインナップは、ベルギービールの代表格であるシメイビールをはじめとした57種類のビールが揃う。
豊洲会場では、ベイサイドの開放的な空間でベルギービールとフードを満喫する大勢の人の様子が伺えた。まだ今週末に後半戦が待っているので、ぜひこの機会に訪れて、ベルギービールの文化と味わいを楽しんでいただきたい。
●ベルギービールウィークエンド2023 豊洲 開催概要
開催期間:2023年4月14日(金)~16日(日)、21日(金)~23日(日)
時間:金曜16:00~22:00、土・日曜11:00~21:00
会場:CITABRIA BAYPARK(東京都江東区豊洲6丁目4-26)
チケット:スターターセット(BBW2023オリジナルグラス1個、飲食用コイン10枚)前売り3,300円/当日3,500円、飲食用コイン(4枚セット)1,000円
前売りチケット取扱:ベルギービールウィークエンド公式サイト、ファミリーマート各店
ベルギービールウィークエンド