エノテカでは2015年のプリムールで買い付けたボルドー40種類の蔵出しワインを一挙に試飲する「ボルドー・ワイン・エクスペリエンス2015年」を開催した。このお披露目会にボルドーより7名の生産者も参加した。
左岸についてアレクサンダー・ヴァン・ピーク氏(「シャトー・ジスクール」ジェネラル・マネジャー)は「ボルドー左岸の2015年は素晴らしく、セクシーなヴィンテージ。見た目だけでなく中身も伴っており、きれいな酸味と芳醇な果実味があり、複雑性もある。芳醇な年の偉大な年といえます」と語った。右岸についてはステファン・ラボリー氏(「ジャン・ピエール・ムエックス」輸出マネジャー)は、「右岸も偉大な年。ムエックスでは収穫時にとてもリラックスしていた思い出がある。2009年、2010年に次ぐのが2015年になると思います」と述べた。
続いてユニオン・デ・グラン・クリュ・ド・ボルドー(UGCB)会長のオリヴィエ・ベルナール氏(「ドメーヌ・ド・シュヴァリエ」オーナー)は「2015年、2016年は熟成のボテンシャルがあるヴィンテージ。今のボルドーは20年前とは開き方が違う。つまりバランスの取り方が変わってきたからです。近年のトップを挙げるなら5ツ星プラスと言えるのが、2009年、2010年、2016年。2017年は4ツ星ですが、実は2017年は霜害がありテロワールの差が出た年なので、3ツ星もあれば5ツ星もあります。それに比べると2015年、2016年は平均点が高いということです」とコメントした。また続けて「マグナムボトルやダブルマグナムボトルこそプリムールの魅力。子や孫のために良いワインを長期熟成させる文化が日本でも根付いてほしい。同じ銘柄のワインを4本買うより、皆が1本のボトルを共有して分かち合ってほしい」と付け加えた。
この日はほぼ3000mℓボトルで提供され、生まれたばかりのボルドーのフレッシュな果実味や酸味、やわらかさなどを味わうことができた。