22歳からシャンパーニュ『ボワゼル』に参画し、24歳で5代目当主に就任したエヴリン・ロック=ボワゼルさんは、“情熱と誇り”を信条に数多くの業績を残してきたが、ふたりのご子息にメゾンの経営を委ねることを決意。今年、パリを皮切りに、ニューヨークでリタイアメントイベントを行い、11月には6代目の後継者を伴い、日本でも引退アナウンスディナーを開催した。

画像: 5代目当主のエヴリン・ロック=ボワゼルさんとフロラン・ロック=ボワゼル氏(代表取締役CEO)

5代目当主のエヴリン・ロック=ボワゼルさんとフロラン・ロック=ボワゼル氏(代表取締役CEO)

 1834年にオーギュスト・ボワゼルとその妻ジュリーがエペルネの中心サン・レミ通りにメゾンを創設してから、今日に至るまで家族経営を続けているボワゼル。昨年、建物の改修も完成し、ワインツーリズムもオープンした。経営に関しては6世代目のフロラン・ロック=ボワゼル(次男/ 38歳 代表取締役CEO)とライオネル・ロック=ボワゼル(長男/41歳 マネージングデイレクター)が継承することになり、ボワゼル家にとっての新たな時代が始まった。

 フロラン・ロック=ボワゼル氏はランスで経営学を学び、マネージメントの修士号(Grenoble EM)を取得している。海外での勤務、フランスのメゾン「シャプティエ」で輸出部長として活躍後、2010年からボワゼルに入社して研鑚を積んだ。引退アナウンスディナーの最後に特別供出された『ジュワイヨ・ドゥ・フランス1989』はディナーのために新当主自らが持参したもので、ボワゼルのプレステージキュヴェとしての存在感を発揮していた。

画像: 「雲丹蕎麦 キャビア乗せ」は『ジョワイヨ・ドゥ・フランス ロゼ2007』とナイスマリア―ジュ

「雲丹蕎麦 キャビア乗せ」は『ジョワイヨ・ドゥ・フランス ロゼ2007』とナイスマリア―ジュ

 ディナーは日本文化への造詣が深いエヴリンさんの好みに合わせた和食で、旬の食材を贅沢に使い、ボワゼルのシャンパーニュの個性を反映させたマリアージュだった。

画像: A NEW GENERATION AT BOIZEL!!
~5代目当主エヴリン・ロックさんから、ふたりのご子息へバトンを渡す~

 テイスティングしたワインは左から、ウェルカムシャンパーニュの『ブラン・ドゥ・ブラン
シャルドネNV』、今世紀の秀逸なヴィンテージ『グラン・ヴィンテージ2008』、“宝石”の意味を持つ『ジョワイヨ・ドゥ・フランス2004』、一番新しいアイテム『ジョワイヨ・ドゥ・フランス
ロゼ2007』、 長熟の本領を示した『ジョワイヨ・ドゥ・フランス1989』

text & photographs by Fumiko AOKI

This article is a sponsored article by
''.