イタリア、シチリア島のエトナでワインを造る「ベナンティ」の新シリーズ『コントラーダ』が2020年5月から日本でも発売を開始する。
 このほど、グローバルセールスマネジャー兼マーケティングマネジャーのアガティーノ・マウリツィオ・ファイッラ氏が来日し、新商品の試飲会が「リストランテ クロディーノ 神楽坂」にて行われた。

画像: 「ベナンティ」アガティーノ・マウリツィオ・ファイッラ氏

「ベナンティ」アガティーノ・マウリツィオ・ファイッラ氏

ベナンティ待望の新商品 現地では既に売り切れも

 『コントラーダ』シリーズは、いずれもエトナを代表する固有品種100パーセントで造られている。白はカッリカンテ、赤はネレッロ・マスカレーゼとネレッロ・カップッチョの3種類だ。

 DOCエトナは、赤はネレッロ・マスカレーゼ80パーセント以上、その他品種を15パーセントまで。白はカッリカンテ60パーセント以上、その他品種を20パーセントまでと定められている。

 これまでは品種をブレンドすることが必須だったが、2011年の法改正によりネレッロ・マスカレーゼ 100パーセントでもDOCエトナを名乗れるようになった。
 また、標高の規定をクリアすれば、エトナの歴史的な区画の呼び名である「コントラーダ」もラベル表記が可能になった。

 今回は、この「コントラーダ」を冠したワインを含む、新商品4種類がお披露目された。

画像: 『ネレッロ・カップッチョ・テッレ・シチリアーネ 2017年』(写真左) *品種がネレッロ・カップッチョ 100パーセントのため、コントラーダを名乗ることはできない。 『エトナ・ロッソ・コントラーダ・カヴァリエーレ 2017年』(写真中) 『エトナ・ロッソ・コントラーダ・モンテ・セッラ 2017年』(写真右)

『ネレッロ・カップッチョ・テッレ・シチリアーネ 2017年』(写真左)
 *品種がネレッロ・カップッチョ 100パーセントのため、コントラーダを名乗ることはできない。
『エトナ・ロッソ・コントラーダ・カヴァリエーレ 2017年』(写真中)
『エトナ・ロッソ・コントラーダ・モンテ・セッラ 2017年』(写真右)

①『エトナ・ビアンコ・コントラーダ・カヴァリエーレ 2017年』

カッリカンテ100パーセント 
南西に位置する畑で栽培される。昼は温かく、夜は極端に冷える。強い果実味で糖度が高く、フルーティな口当たり。
2017年が初ヴィンテージとなったが、現地でも人気が高く、すでに売り切れとなっている。日本での2017年ヴィンテージの発売予定はない。

②『エトナ・ロッソ・コントラーダ・カヴァリエーレ 2017年』(写真中)

ネレッロ・マスカレーゼ100パーセント
①と同じ南西のブドウ畑で栽培されるネレッロ・マスカレーゼ。フルーティーで軽やかな飲み口が印象的。

③『エトナ・ロッソ・コントラーダ・モンテ・セッラ 2017年』(写真右)

ネレッロ・マスカレーゼ100パーセント
海に近い南東のブドウ畑で栽培される。果実味が強く、エレガントな味わいが特徴。

④『ネレッロ・カップッチョ・テッレ・シチリアーネ 2017年』(写真左)

 ネレッロ・カップッチョ100パーセント
スパイシーな香りが特徴的。口当たりはフレッシュで飲みやすい。
『エトナ・ロッソ・コントラーダ・カヴァリエーレ 2017年』と同じ畑で栽培されるネレッロ・カップッチョを使用している。

画像: ④『ネレッロ・カップッチョ・テッレ・シチリアーネ 2017年』(写真左)

 今回は新商品以外にも、「ベナンティ」の名を有名にした『エトナ・ロッソ』、『エトナ・ビアンコ』などの6種類を試飲した。

『メトド・クラシコ・ブリュット・ノブレッセ NV』
カッリカンテ100パーセント
カッリカンテの高い酸の中に、ほのかな甘さを感じるバランスの良いスパークリング。

『エトナ・ビアンコ2017年』
カッリカンテ100パーセント
ミネラルを強く感じる口当たりだが、ピュアな印象で飲みやすい。

『エトナ・ビアンコ・スペリオーレ・ピエトラマリーナ 2015年』
カッリカンテ100パーセント
東側のミロという地域にあるブドウ畑のカッリカンテ。潮風の影響を受けてミネラルがたいへん強く、塩味を感じる。

『エトナ・ロッソ2016年』
ネレッロ・マスカレーゼ80パーセント、ネレッロ・カップッチョ20パーセント
別々に栽培、発酵、熟成させた2品種をアサンブラージュ。黒コショウのようなスパイシーな風味と、複雑な味わい。
「エトナの魅力を伝えるアンバサダーの役割を担うワインだ」とアガティーノ氏。

『エトナ・ロッソ・ロヴィテッロ 2012年』
ネレッロ・マスカレーゼ 80パーセント、ネレッロ・カップッチョ 20パーセント
北側に位置するブドウ畑。標高によって味が全く変わるという。2012年は例年に比べ気温が高く、酸が低くて糖度が高い仕上がりとなったそうだ。甘やかな飲み口で、エレガントな印象。

『エトナ・ロッソ・セッラ・デッラ・コンテッサ 2013年』
ネレッロ マスカレーゼ 80パーセント、ネレッロ カップッチョ 20パーセント
ネレッロ・カップッチョのブレンド比率を高くすることで、ブルゴーニュのような柔らかさが出るという。

 海に囲まれたシチリア島のエトナ山。ベナンティのワインには、さまざまな丘陵や海からの潮風、日照時間など、東西南北の特殊なテロワールが強く映し出されていた。
アガティーノ氏は、自身も食事を楽しみながら「ベナンティ」の魅力を紹介してくれた。
 来年5月の新商品の発売が今から楽しみだ。

画像: アガティーノ・マウリツィオ・ファイッラ氏 フランス、スペインで働いたのちイタリアへ戻り、最初に雇ってくれたのがベナンティ氏だったと話す。2013年にベナンティ氏の息子二人に世代交代し、今はアガティーノ氏が息子2人へ「ベナンティ」のワインを伝えているところだという。

アガティーノ・マウリツィオ・ファイッラ氏
フランス、スペインで働いたのちイタリアへ戻り、最初に雇ってくれたのがベナンティ氏だったと話す。2013年にベナンティ氏の息子二人に世代交代し、今はアガティーノ氏が息子2人へ「ベナンティ」のワインを伝えているところだという。

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