イタリア・ピエモンテ州、バローロ、バルバレスコの名手として知られる「チェレット」。CEOのジャコリーノ・ジッラルディ氏と、エクスポートマネジャーのマッティア・パリアッソ氏が来日し、ワインの魅力を語った。

画像: CEOのジャコリーノ・ジッラルディ氏

CEOのジャコリーノ・ジッラルディ氏

画像: エクスポートマネジャーのマッティア・パリアッソ氏

エクスポートマネジャーのマッティア・パリアッソ氏

チェレットは1930年代、リッカルド・チェレット氏がアルバ地区に創立したワイナリー。60年代に息子のブルーノ氏とルチェロ氏が引き継ぎ「最上の畑で最上のワインを造る」という哲学のもと、畑を次々と購入してきた。その畑を「今と同じ状態で次世代に残し、この先もずっと良いワインを造りたい」とジッラルディ氏。2010年からは単一畑でビオディナミ(天体の動きに従って作業を行う農法)を導入し、現在は所有する全畑でビオディナミかビオロジック(有機農法)を実施するなど、畑作りに力を注ぐ。

そして畑の個性、テロワールをワインに表現するための醸造法として、チェレットでは1990年代からバローロにおける発酵とマセレーションを、当時標準的だった1.5~2カ月から15~20日に短縮。これによりフレッシュさが際立ち、軽やかな料理が喜ばれ始めたこの時代の食卓シーンにもマッチするものとなり、支持を得た。

ワイナリー周辺に広がるベルナルディーナ農園(30ha)で造る『モンソルド』はインターナショナルな味わいの代表格で、日本でも大成功。多くの人がチェレットを知るきっかけとなった。当時はピノ・ネロで造っていたが、その後メルロが加わり、97年にはメルロ、シラー、カベルネ・ソーヴィニヨンのブレンドとなった。300ℓの小樽で15~18カ月、品種ごとに熟成させた後にブレンドする。ブレンド比率は年により異なる。

『モンソルド2020年』は凝縮したアタック、樽の複雑な風味とフレッシュ感がバランスを保っている。今回の試飲セミナーは「リストランテ・アクアパッツァ」(表参道)で行われ、「和牛肉のボロネーゼソース スパゲッティーニ」と合わせた。モンソルドの目の詰まった果実味、樽からくるコーヒーなどの深い香りが、程よく脂ののったボロネーゼソースのコク、トマトの果実味とマッチした。

画像: 『モンソルド2020年』と合わせた「和牛肉のボロネーゼソース スパゲッティーニ」

『モンソルド2020年』と合わせた「和牛肉のボロネーゼソース スパゲッティーニ」

『バローロ2017年』はフルーティーでみずみずしく、モダンな味わい。心地いいタンニンが食事を誘う。『バローロ・プラポ2015年』はバウダナ村とセッラルンガ・ダルバ村の間に位置する畑で、南~南東向き、標高270~380mにある。樹齢は40年以上。フレッシュな酸味が生き生きと広がり、うっすらと赤果実が全体を包み込んでいる。チェレットのバローロは生き生きとして、モダン。合わせた料理「豚ロース肉のロースト」など白身肉のシンプルな料理と軽やかな相性を見せた。

画像: 『バローロ2017年』『バローロ・プラポ2015年』と合わせた「豚ロース肉のロースト」

『バローロ2017年』『バローロ・プラポ2015年』と合わせた「豚ロース肉のロースト」

フレッシュでピチピチとした飲み口の『アルネイス・ブランジェ』、甘口のデザートワイン『モスカート・ダスティ』もチェレットを語るうえで重要なワインだ。
アルネイス・ブランジェは生産量の半分以上を占める白ワインで、さわやかな飲み口。よく冷やしてアペリティフにしてもう良さそうだ。時間が経つと黄色い果実のたっぷりとした香りが現れ、食事とともにじっくり楽しみたくなる。

モスカート・ダスティは華やかな香りが広がる甘口ワイン。甘さと酸味のバランスが良く、グラスが進む。デザートにはもちろん、アルコール度が低い(5%)ので、休日のランチタイムなどに楽しむのもよさそうだ。
アペリティフからデザートまで、日々の食卓やちょっと特別な日のテーブルにも活躍するワインだ。

画像: 試飲したワイン。左から『アルネイス・ブランジェ 2021年』『モンソルド2020年』『バローロ2017年』『バローロ・プラポ2015年』『モスカート・ダスティ』

試飲したワイン。左から『アルネイス・ブランジェ 2021年』『モンソルド2020年』『バローロ2017年』『バローロ・プラポ2015年』『モスカート・ダスティ』

This article is a sponsored article by
''.