チリの最高級ワインの代名詞『ヴィニェド・チャドウィック』。1999年のファーストヴィンテージから世界を驚かせたが、最も劇的なだったのは、2004年に行われた「(*)ベルリン・テイスティング」だ。このブラインド・テイスティングによるワインマッチで、伝統と格式あるボルドー1級シャトーをおさえて1位に輝き、人々の記憶に深く刻まれることとなった。
ヴィンテージごとの個性や土地の特徴を際立たせ、年を追うごとに洗練された味わいを表現するヴィニェド・チャドウィック、この度2021年ヴィンテージがリリースされた。過去最高との呼び声が高いグレートヴィンテージだ。
*2004年に開催されたブラインド・テイスティング。フランス、イタリア、チリのプレミアムワインを含めた16種類が競われ、1位に『ヴィニェド・チャドウィック2000年』が選ばれた
『ヴィニェド・チャドウィック2021年』
例年より冷涼だった2021年。特に夏が涼しかったことでブドウがゆっくり成熟し、熟れたタンニン、フレッシュな酸、理想的な糖と見事なバランスを持つ果実が実った。ワインメーカーのフランシスコ・ベッティング氏は「香りが非常に複雑。スミレやラズベリー、カシスの凝縮した香り、そしてココアやコーヒー、ナツメグなどが感じられます」と語る。やさしく豊かな赤い果実にスパイスのアクセント、きめ細かいタンニンと生き生きとした酸。抜群のバランスと雄大な広がりを感じるワインは、今後の長い熟成にも思いがおよぶ大器だ。
名だたるワイン評論家からの評価も高く、ティム・アトキンMW、『ザ・ワイン・アドヴォケート』(ロバート・パーカー氏が立ち上げたアメリカのワイン雑誌)は100点をマーク。発売スタートは9月14日。「プラス・ド・ボルドー」から全世界に向けてリリースされる。
「ヴィニェド・チャドウィック」とは
その歴史を11世紀にさかのぼるチャドウィック家が営むワイナリー。チャドウィック家はイングランド王国の土地台帳にその名を残す名家で、チリに拠点を作ったのは1820年のこと。1942年、ドン・アルフォンソがサン・ホセ・デ・トコナルナル農園300haを購入し、邸宅とポロ競技場を建設した。ブドウ畑を作ったのは息子のエドュアルド氏で、99年にファーストヴィンテージを生み出した。
「ヴィニェド・チャドウィック」ウェブサイト https://vinedochadwick.cl/