「シャトー・アンジェリュス」のステファニー・ド・ブアール・リヴォアル社長は、このほど、AOCボルドーの新製品『テンポ・ダンジェリュス(Tempo d’Angelus)』を発表した。

 シャトー・アンジェリュスのド・ブアール・ド・ラフォレ家が、「シャトー・アンジェリュス」「カリヨン・ダンジェリュス」「No.3 ダンジェリュス」のノウハウを基に、深み、構造、複雑さを持ちながらも手軽に飲めるワインを目指したもので、AOCボルドーながら“父親の”シャトー・アンジェリュスから譲り受けた高貴さが感じられるボトルだ。

『テンポ・ダンジェリュス(Tempo d’Angelus)』

「ボルドーの偉大なワインは、しばしば15年から20年の熟成を必要とするが、『テンポ・ダンジェリュス』は構造、複雑さを持ちながら、瓶詰直後から繊細な果実味を楽しめる。質の高いボルドー・ワインを好むワイン愛好家向けの入門ボトルの位置づけだ」とステファニー・ド・ブアール=リヴォアル社長は説明する。

ステファニー・ド・ブアール=リヴォアル社長

 原料のブドウは、サンテミリオン村から数キロ離れたカスティヨン・ラ・バタイユ村とサント・コロンブ村に2017年に取得した、15.3ヘクタールのブドウ園のもののみを使う。主に凝灰岩と泥灰質土壌の南向きの斜面で、Phが低く、ポリフェノールに富んだブドウができる。

 醸造は、18年に建設したカリヨン・ダンジェリュスの醸造所内のステンレスタンクを使い、18カ月熟成する。最初のヴィンテージとなる2019年産はメルロー90パーセント、カベルネ・フラン10パーセント。フランス国内での小売り予定価格は19.5ユーロ。

 初年度の販売は、21年9月からボルドーの3つのネゴシアン「CVBG」「BWS」「Castel」を通して行われ、その後、現在植樹中のブドウの生産が軌道に乗り次第扱い業者を増やすとしている。

 ラベルデザインは「シャトー・アンジェリュス」「カリヨン・ダンジェリュス」「No.3 ダンジュリュス」などと同様、ベージュ地に「シャトー・アンジェリュス」の象徴である鐘を配し、シンプルでピュアーな書体を採用している。

ラベルにはシャトー・アンジェリュスの象徴である鐘がデザインされている

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