『ワイン王国125号』の日本ワイン企画「日本ワイン新たな挑戦」と連動するこのコーナー。「高畠ワイナリー」に続き、本日は長野県を紹介します!
東京から新幹線で向かい「軽井沢」で下車。そこからレンタカーをピックアップし、走ること約50分。「マンズワイン 小諸ワイナリー」に到着しました。
1973年設立の小諸ワイナリー。当初は、龍眼など日本固有のブドウ品種を栽培していましたが、80年代後半、大雪栽培に見舞われたピンチを機に、シャルドネやメルロなどの国際品種に植え替えを。そしてマンズワインの技術を注ぎ込み誕生したのが、取材記事で紹介した「ソラリス」シリーズです。
そんな「ソラリス」シリーズは今年で20周年!プレミアム日本ワインのパイオニアであるソラリスについて、歴史と伝統、そして未来と挑戦について、醸造責任者の西畑徹平さんにインタビューしてきました。
学生時代に飲んだ「ソラリス」に感動し、マンズワインに就職したという西畑さん。先輩たちが培ってきた技術やノウハウのバトンを受け継ぎ、未来に続く新たな一歩を進みます。
そして挑戦の一つがこの新商品『ル・シエル』! 土地の味わいを表現したい、とワイナリーに隣接する1区画で栽培されたシャルドネ、信濃リースリング、ソーヴィニヨン・ブランを一斉収穫&醸造した白ワインです。混醸で造られたこのワインは、まさに土地の個性や風土を生かした“テロワールワイン”。
試飲した全員が、口に含んだ途端「美味しい~」と思わず一言。ソーヴィニヨン・ブランのさわやかな酸味に信濃リースリングのやさしい香り、そしてシャルドネの味わいが深みを与えています。
2時間ほどいろいろお話をお伺いし、取材班一行は「椀子ワイナリー」へ移動!
ブドウ畑に360度囲まれた場所に建つ「椀子ワイナリー」。今の季節は、2階のテラス席がサイコーです。椀子ヴィンヤードが眼下に一望でき、遠くは浅間山など絶景が広がります。
「椀子ワイナリー」が位置する上田市丸子地区陣馬台地は、かつて養蚕のための桑畑でした。1990年代には遊休荒廃化していたそうです。しかしこの場所は、日当たりが良好! 降水量などもワイン用ブドウの栽培に適した土地であったことから、2003年にメルシャンが「椀子ヴィンヤード」として開園しました。
ワイナリーにはテイスティングカウンターとワインショップを併設。「椀子ワイナリー」限定ワインや「シャトー・メルシャン」の各産地のワインが常時10種類程度、グラスで楽しめます。
テイスティングをするとワインの紹介カードがもらえるのも、うれしいポイント。
「椀子ヴィンヤード」は、昨年に続き今年も「ワールドベストヴィンヤード」に選ばれました! これは世界最高のワイナリーTOP50を選出するアワードで、ボルドーの「シャトー・マルゴー」(3位)、「シャトー・ムートン・ロートシルト」(36位)など歴史ある著名ワイナリーが名を連ねる中、日本で唯一のランクイン(33位)だそうです。
取材班一行は「椀子ワイナリー」を出発し、いざ軽井沢駅へ。途中、素敵な道の駅を発見し、下車。「雷電くるみの里」です。その名の通りくるみやくるみを使用した商品はもちろん、地元名産の野沢菜を使用した商品もたくさん! ぜひ車で行かれる際は、立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
以上「マンズワイン小諸ワイナリー」「椀子ヴィンヤード」の紹介でした! 現地取材記事は、ぜひ『ワイン王国125号』をご覧くださいませ。同じ長野にある「ドメーヌ・ヒロキ」も紹介。また「GI長野」について「ヴィラデストワイナリー」代表取締役社長、栽培醸造責任者の小西超さんにインタビューしました。今後、長野のワインがどう変わっていくのか、いろいろな思いを語っていただいたので、こちらもぜひご覧ください。
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日本は気候風土が多彩。日本で育つブドウから生まれる日本ワインは、土地ごとにさまざまな表情を見せてくれます。情熱をかける造り手によって紡がれる日本ワインの「今」を探る企画です。
第1部は「人とテロワールで紡ぐ日本ワイン」。北は山形から南は名古屋まで、各地のワイナリーを紹介します。第2部は、この6月に「地理的表示(GI)」に指定された山形、長野、大阪の動きを、GIの概要とともにお伝えします。第3部は、フレンチレストラン「アピシウス」シェフソムリエの情野博之氏と、ペアリングマイスターの森上久生氏を迎え、今飲みたい日本ワインを紹介。
●現地取材「日本ワインを体験する~人とテロワールで紡ぐ日本ワイン~」
●2021年、三つのGIが新たに誕生「地理的表示(GI)の真価」
●試飲企画「多彩な魅力発見! 今すぐ飲もう 日本のワイン14本」
マンズワイン公式サイト
シャトー・メルシャン 椀子ワイナリー