カルトワイン『マヤ』を手掛ける「ダラ・ヴァレ」と、スーパータスカンの代表格である「オルネッライア」がタッグを組んだワイン『DVO』が日本上陸! 先日、ダラ・ヴァレのワインメーカーであるマヤ・ダラヴァレさんとオルネライアのアクセル・ハインツ氏によるセミナーが開催された。

『DVO』誕生のきっかけは、マヤさんの論文

「このワインのアイディアは、2015年からありました」と話すのはマヤさん。両ワイナリーは以前から親交があり、マヤさんは2013年にインターンとしてオルネッライアで修業。アクセル氏の下で働き、多くを学んだ後、フランスのボルドー・サイエンス・アグロでブドウ園とワイナリー経営学の博士号を取得した。修士課程に取り組んだ時、論文作成のメンターになったのも、アクセル氏だったという。

「この時に書き上げた論文が、DVOのきっかけとなりました。論文ではナパ・ヴァレーの気候や地形などを深く掘り下げるとともに、どうすれば新しいブランドを確立できるのか、ということにフォーカスし、まとめたのです」

一方アクセル氏は、「ナパ・ヴァレーには何度も行く機会がありました。ロバート・モンダヴィ氏がオルネッライアを所有していた時期もありますし、シンポジウムで訪れたこともあり、いつかはナパ・ヴァレーでワイン造りがしたいと思っていました」と話す。

ファーストヴィンテージは2017年。しかし、少し難しいヴィンテージだったためリリースはせず、初リリースとなるのが、この『DVO 2018年』となる。

画像: 『DVO』誕生のきっかけは、マヤさんの論文

「ナパのワインでありながら、イタリアの心を持ったワインに仕上げたい」

ダラ・ヴァレはオークヴィルに自社畑を持っているが、DVOは買いブドウで造ることを選択した。

「ナパ・ヴァレーの特徴を持ちつつ、ヨーロッパ・イタリアのエレガントを兼ね備えたワインにしたい」ということを念頭に畑を選んだと言う。

「最初に浮かんだのは、ワインにリッチでパワフルなボディを与えるオークヴィルです。ナパらしさを追求する上では外せなかった。そこにマウント・ヴィーダーとクームズヴィルを選びました。マウント・ヴィーダーとクームズヴィルはやや涼しい地域のため、ハーブの香り、そしてピーンと張りつめた、凛としたニュアンスを与えます。ブレンディングによって、非常にタイトで緊張感のあるワインに仕上がるのです」

画像: 「ナパのワインでありながら、イタリアの心を持ったワインに仕上げたい」

試飲をした。グラスから立ち上る、熟したブラックプラムと新鮮なブラックチェリーの複雑な層を成す香り。フィニッシュは赤い果実、黒鉛、なめし革、熟成肉、そしてスミレのニュアンスが表れ、追いかけるようにブラックオリーヴ、月桂樹、松の葉のニュアンスが現れ、味わいの複雑さに拍車をかける。

ナパの特徴であるダークなフルーツ感やリッチなテクスチャー。果実の密度は濃いがヘヴィ過ぎず、凛としたエレガントさが背骨にすっと通っている味わいだ。

「ナパのリッチさがありつつ、ヨーロッパらしい控えめさも持っている。2018年はまさに自分たちが理想としていた仕上がり」と、顔を見合わせ微笑んだ。

『DVO 2018年』
カベルネ・ソーヴィニヨン86%、カベルネ・フラン14%
5万円(税別)

ワインの問い合わせ:㈱JALUX TEL.03-6367-8756

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