シャンパーニュ・メゾン「シャルル・エドシック」は、創業者シャルル=カミーユ・エドシックの生誕200周年を記念して二つの特別なキュヴェをリリースさせた。
東京湾を見ながら生誕記念イベント
シャルル=カミ―ユ・エドシック(1822-1893)がメゾンを興したのは1851年のことである。翌年、彼は未開の地であったアメリカに着目し、帆船で大西洋を渡り、シャンパーニュ文化を新大陸に広げるために奮闘。実業家として成功したシャルルは上流社会の人気者となり、“シャンパン・チャーリー”の愛称で親しまれた。
今回、シャルル生誕200年を祝して、正規輸入代理店「日本リカー」は『Happy Bicentennial! 200 YEARS OF LIBERTY』と題したイベントを開催した。冒険心溢れるシャルルにちなみ、船旅の風情を感じさせる横浜・大さん橋の「SUB ZERO」に会場を設え、シャルルの足跡を振り返った。
会場では、東京とシャンパーニュ地方ランスを繋ぎ、シェフ・ド・カーヴのシリル・ブラン氏とマーケティング・ディレクターのヴェロニク・ラモットさんが登場して、新発売の特別なキュヴェについて語った。
シャンパン・チャーリーの復活
1970年代後半、当時のシェフ・ド・カーヴだったダニエル・チボー氏は創始者に敬意を表し、初ヴィンテージの『シャンパン・チャーリー1979』を誕生させ、81年、82年、83年、そして85年に至る歴史的な“五つのキュヴェ”をリリースした。メゾンではそれ以降、シャンパン・チャーリーを生産していなかったが、今回37年の時を経て、シリル・ブラン氏が伝説のキュヴェを再誕させ、10月3日に限定数量のシャンパーニュを復刻発売する。
“シャルルへの賛歌”をデザインしたアニバーサリー・エディション
メゾンのアイコンである『ブリュット レゼルヴ』に特別なデザインを施した『ブリュット レゼルヴ 200th アニバーサリー・エディション』は、フランス人アーテイスト、カトリーヌ・グランさんが手掛けたもので、ボトルデザインはシャルルの聖堂をイメージしている。創業者シャルルと彼が築き上げてきた哲学や技術、それを引き継ぐメゾンの明るい未来が描かれた構図になっている。
「今回のデザインコンセプトはシャルルに深く根付く創造の精神への賛歌であり、遠く夜空に光る名のある星までたどり着き、聖堂のように、殿堂のようにそびえ立つ精神です」とコメントしたグランさん。ボトルデザインだけでなく、シャルル生誕200年にふさわしい祝辞も記憶に残った。
ワインに関する問い合わせ先:日本リカー㈱03-5643-9770
text & photographs by Fumiko AOKI