今回のナビゲーターは、東京・六本木の「割烹小田島」2代目、小田島大祐氏。
和食とワインのマリアージュを追求し続け、ペアリングを長年提案している小田島氏が、家庭で実践できるペアリングのコツを伝授!
和食とワインのペアリング成功させる3つのヒント
家庭でワインを開ける場合「今日の料理はこれだからどんなワインにしようか?」もしくは「今日はこのワインを開けたいからどんな料理を作ろうか?」のどちらかになる。
そこでポイントとなるのは、料理とワインの味わいをそろえて同調させるのか、それともワインの味わいで料理を引き立たせるのか。そこで、ワインの味わいを把握していることが大切になるのである。

ワインの白、赤の主要品種 5 種程度の味わいの特徴を覚えておくといいですね
小田島氏が伝授するのは、家庭でペアリングを成功させるための3つのヒントだ。これを意識すれば、おうちワインがワンランクアップすること間違いなし!
その壱 五味をとらえるべし!

大雑把でいいのでワインの酸味、辛味、甘味、苦味、旨味の五味のバランスを捉えるように心掛けるといいですよ。それができれば、あとはワインが食材の旨味や甘味を引き立てるのか、同調するのかを見極めてペアリングを考えることができます
「柿の白和え ゴマ 刻みイチゴ」

家庭でも手軽にできる白和え。豆腐150gは水切りし、フードプロセッ サーで滑らかにする。醤油小さじ2、砂糖小さじ2を加えて味を調え、好みの大きさに切り揃えた柿にかける。白ゴマは仕上げにトッピング。
刻んだイチゴで酸味をプラスするのがプロの技!
やさしい和食の旨みには まろやかな酸味の白が 鉄板の相性!
柿のやさしい甘さ、豆腐のコクと旨味が丸みのある白ワインの酸味 を引き立てる。イチゴの酸味はアクセントとなり、合わせるワインの酸味の幅をさらに広げる効果もあり!
KWV『KWV キュヴェ・ブリュットNV』
シュナン・ブラン由来の涼しげなフレーバーが豆腐のコクを引き立てる
青リンゴ、洋ナシなどのさわやかな甘い香り。後味にグ レープフルーツの皮のほのかな苦味が心地よく広がる。 酸味は中程度でバランス良く、食前酒に最適。コストパ フォーマンスに優れている。
産地:南アフリカ/西ケープ州
品種:シュナン・ブラン100%
希望小売価格:1300円(税別)
問い合わせ先:国分グループ本社㈱
青リンゴ、洋ナシなどのさわやかな甘い香り。後味にグ レープフルーツの皮のほのかな苦味が心地よく広がる。 酸味は中程度でバランス良く、食前酒に最適。コストパ フォーマンスに優れている。
ヴァイグート・フォン・ウィニング『フォン・ウィニング ヴァイスブルグンダーⅡトロッケン2017年 』
旨味のある味わいが白和えと同調
洋ナシ、白桃、コショウなどが華やかに香る。ほどよい 酸味とアルコールが織りなすふくよかな骨格が心地い い。アフターにしっかりと感じる旨味は、酸味とのバランスがとれている。
産地:ドイツ/ファルツ地方
品種:ヴァイスブルグンダー100%
希望小売価格:3100円(税別)
問い合わせ先:㈱モトックス
洋ナシ、白桃、コショウなどが華やかに香る。ほどよい 酸味とアルコールが織りなすふくよかな骨格が心地い い。アフターにしっかりと感じる旨味は、酸味とのバランスがとれている。
ボデガ・エル・エステコ『クマ オーガニック トロンテス2019年』
心地よい酸が大豆と柿のやさしい甘味を引き立てる
※画像は2018年ヴィンテージ
産地:アルゼンチン
品種:トロンテス100%
希望小売価格:1150円(税別)
問い合わせ先:㈱スマイル
ジューシーな洋ナシや白桃を思わせるアロマティックな 香り。ボリュームのある香りのイメージより酸は高く、 フレッシュ&フルーティーでさわやかな味わい。

まずワインの五味を捉えて、料理との相性を考えていく。この基本がわかれば、和食とワインのある食卓は華やかで楽しくなります
次回はヒントその弐! ~酸のバランスを考えるべし ~
小田島大祐 Daisuke ODAJIMA
1973年生まれ。「和食とワイン」のパイオニアである 父、小田島稔氏に師事。和食とワインのさらなる可能 性を追及し、提案する料理人兼ソムリエ
「割烹 小田島」
和洋中の素材を組み合わせたオリジナル料理は、前菜 からデザートまですべておまかせ。メニューは日替わりで、常時100本以上のワインがそろう。
住所:東京都港区六本木7-18-24鈴木ビル1階
TEL:03-3401-3345
営業時間:18:00~22:00(ラストオーダー)
土曜日 11:30~14:00(ラストオーダー)
定休日:日曜日・祝日
HP:http://odajima.info/