10月17日に開催された「ジャパンチーズアワード2020」(NPO法人チーズプロフェッショナル協会主催、農林水産省後援)の表彰式と、受賞者が登壇しディスカッションを行うセミナーが12月に開催された。
第4回を迎えた今年のアワードは、国内の国産ナチュラルチーズ生産者78工房、233品が出品され、グランプリ1品、部門賞の金賞48品、同銀賞3品が受賞した。
今、日本は空前の国産チーズブームと言える。1990年代初頭、牛乳が余り始めた状況を受けて、現在につながる日本のチーズ造りの流れが始まった。立役者となったのが、現在のチーズプロフェッショナル協会会長 本間るみ子さんと、「共働学舎」代表の宮嶋望氏など。宮嶋氏はフランス等海外の技術を取り入れ、日本独自のチーズ造りを模索、後継者の育成に貢献してきた。当初は100軒にも満たなかった工房が、2019年には320軒ほどとなり、海外の国際チーズコンテストに入賞するチーズも誕生している。
この流れに合わせて日本のチーズ消費も順調に伸び、この5年連続で過去最高量を記録。本間さんは「EPAの発行で輸入チーズの関税が撤廃され、日本のチーズのブランド化や品質向上を図り、いっそう競争力を付けていくこともこれからの課題」と話す。
表彰式後に行われたセミナーは、次のニュースで紹介します。今年、最優秀部門賞を初受賞した4人の生産者が2020年のチーズ造りと、今後の抱負を語ります!
【審査結果】
●グランプリ
*しあわせチーズ工房『幸』加熱圧搾/6カ月以上[北海道]
●部門賞
*るり渓やぎ農園チーズ工房『フロマージュ・フレ』[京都]
*ニセコチーズ工房『デザートチーズ 二世古 雪花【sekka】ラムバナナ』[北海道]
*秩父やまなみチーズ工房『リコッタ』[埼玉]
*kotobuki cheese『カノヤホワイト-熟成白カビチーズ』[鹿児島]
*那須高原今牧場 チーズ工房『茶臼岳』[栃木]
*milk port NAO 『白仙(ダブルクリーム)』[岩手]
*ボスケソ・チーズラボ『KASUGA』[長野]
*共働学舎新得農場 チーズ工房『さくらのアフィネ』[北海道]
*IL RICOTTARO 『ジャージーモッツァレラ』[岡山]
*加藤牧場 バッフィ『加藤牧場・ブッラータ』[埼玉]
*牧家(Bocca) 『カチョカヴァロ 200g』[北海道]
*ASUKAのチーズ工房『ストリング・しおかぜ』[北海道]
*長沼あいす 酪乳品工房『北のおいちーず』[北海道]
*ニセコチーズ工房『ブルーチーズ 二世古 空【ku:】』[北海道]
*ノースプレインファーム『季節の有機セミハードチーズ』[北海道]
*ニセコチーズ工房『二世古 椛【momiji】』[北海道]
*チーズ工房『タカラタカラのトケル』[北海道]
*十勝千年の森チーズ工房『硬いヤギのチーズ』[北海道]
*しあわせチーズ工房『幸』[北海道]
*神津牧場『神津トマト&バジル』[群馬]
*三良坂フロマージュ『ケーゼ・シュトレン』[広島]