ブルゴーニュワインの歴史とクリマをテーマにした「シテ・デ・ヴァン&デ・クリマ・ド・ブルゴーニュ(Cité des vins et des climats de Bourgogne)」がボーヌ、マコン、シャブリに建設される。既にボーヌとマコンでは工事が始まっており、これに続いてシャブリの建設予定地、プティポンティニでこのほど起工式が行われた。

画像1: ブルゴーニュワインについて学べる博物館「シテ・デ・ヴァン&デ・クリマ・ド・ブルゴーニュ」

今日見られる美しいブルゴーニュのブドウ園風景は1000年に亘る栽培家の細心の仕事の結果であり、まさに歴史遺産といってよいもの。こうした貴重な文化的価値を一般消費者やワイン愛好家に知ってもらうとともにに、ブルゴーニュ地方の観光の拠点となる象徴的な建物を建設しようという構想は10年ほどまえからあった。ブルゴーニュワイン委員会を中心にこの構想を具体化する動きが進んだのは2015年7月にディジョンからマランジュまで続くブドウ園のクリマ(畑)と建物がユネスコの世界文化遺産に認定されたことを受けてからだ。

2019年から2020年にかけて設計案のコンペが行われ、応募した69点の中から選ばれた計画案に基づき、今春からボーヌ、マコンでは工事が始まっており、今回のシャブリの起工式で3カ所の工事全てが開始されたことになる。

画像2: ブルゴーニュワインについて学べる博物館「シテ・デ・ヴァン&デ・クリマ・ド・ブルゴーニュ」

計画によるとシャブリの「シテ・デ・ヴァン&デ・クリマ・ド・ブルゴーニュ」は、12世紀にポンティニ修道院の貯蔵蔵として建設されたプティポンティニの敷地に現在シャブリワイン委員会シャブリ支部が入っている建物と対をなすような形で、建設されるもので、床面積800㎡、総工費は約310万ユーロ(3億5千万円)。二つの建物の間に600㎡の広い中庭が作られる。

画像3: ブルゴーニュワインについて学べる博物館「シテ・デ・ヴァン&デ・クリマ・ド・ブルゴーニュ」

起工式では、最終コンペで選ばれた「アトリエCORREIA」設計事務所のクロード・コレア代表がヨンヌ県を代表する六つのブドウ園、シャブリジヤン、ヴェズリヤン、ジョヴィニヤン、オセロワ、トネロワ、シャティヨネ、の代表を招き建設開始を祝った。

画像4: ブルゴーニュワインについて学べる博物館「シテ・デ・ヴァン&デ・クリマ・ド・ブルゴーニュ」

建設プロジェクトの中核を担っているBIVBのフレデリック・ドゥルーアン会長は会場で次の様に語った。

「我々がこの数年努力を積み重ねてきた取り組みが実を結び、今回その第一歩を踏み出すことができて大変満足している。既に始まっているボーヌとマコンの『シテ・デ・ヴァン&デ・クリマ・ド・ブルゴーニュ』の建設工事に続きシャブリの計画が実地に移され、ブルゴーニュのツーリスムの将来に大いに期待を寄せている。『シテ・デ・ヴァン&デ・クリマ・ド・ブルゴーニュ』は3か所それぞれ大変オリジナルで、多くの観光客に楽しんでもらえると思う。我々が生産するワインはブルゴーニュ・ジェネリックからグランクリュまで幅広いが、すべて細かなニュアンスと個性をもつ素晴らしい質だ。今こそこれらの背景にある歴史を説明すべきだと思う。今後、工事に1年以上かかり、本当に一般の人達に公開するのは2023年になるだろう」

中核となるボーヌの「シテ・デ・ヴァン&デ・クリマ・ド・ブルゴーニュ」は総工費2200万ユーロ(約30億円)。ボーヌの都市開発の一環として進められ、周りにホテルや高級レストランが作られる。3600㎡の建物は葡萄の巻きひげに着想をえた24mの高さで、最上階はパノラマのテラスになる。

一方、マコンの建物はBIVBの現マコン支部の建物を拡張する形で作られ、中央にソーヌ川を俯瞰できる高さ17mの塔が建てられる。

画像5: ブルゴーニュワインについて学べる博物館「シテ・デ・ヴァン&デ・クリマ・ド・ブルゴーニュ」
画像: ブルゴーニュワイン委員会会長、フレデリック・ドゥルーアン氏とアペラシオン・シャブリ管理組合責任者、フレデリック・ゲガン氏

ブルゴーニュワイン委員会会長、フレデリック・ドゥルーアン氏とアペラシオン・シャブリ管理組合責任者、フレデリック・ゲガン氏

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