北イタリアのロンバルディア州東部にあるフランチャコルタ地方で造られるスパークリングワイン「フランチャコルタ」。このフランチャコルタの草分け的存在であるメーカーの一つが、1836年の創業の「Mosnel(モスネル)」だ。このたび、まもなく5代目となるルチア・バルザノさんが来日。「YAUMAY」にて、プレスランチを開催した。
モスネルは1967年、フランチャコルタDOC(その後DOCGに昇格)への登録に、最初に名乗りを上げた11メーカーのうちの一つ。
![画像: 41ヘクタールあるDOCG認定畑は、すべてオーガニック](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783513/rc/2023/10/17/9afc91c2e69d8428dec3004d9486536ae13a9a08.jpg)
41ヘクタールあるDOCG認定畑は、すべてオーガニック
「60年前、私の母は本格的にフランチャコルタ生産を始めました。モスネルとは、地方の方言で“石の山”という意味です」と話す。このあたりは、氷河が溶けて流れる時に出来た土壌のため、その名のとおり畑には石が多く、そのミネラルがワインにエレガンスと厚みのある味わいをもたらす。
モスネルの畑は、イゼオ湖の温暖な気候の影響を受けない。氷堆石丘陵がイゼオ湖とモスネルの間にあるため「畑のある場所は涼しく、しかも谷底にあるため冷たい風が吹き抜け冷涼なテロワールです。だからこそ、私たちの造るフランチャコルタは、酸がしっかりして長期熟成にも耐えられるのです」と話す。
![画像: エレガントな泡立ち、モモや柑橘類を思わせるフレッシュな果実味と心地よい酸のある『サテン・ミッレジマート 2018年』が『点心3種』と合う](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783513/rc/2023/10/17/c64b389b42939e8fb1c32c4a3c81fe92d6c5fa14.jpg)
エレガントな泡立ち、モモや柑橘類を思わせるフレッシュな果実味と心地よい酸のある『サテン・ミッレジマート 2018年』が『点心3種』と合う
試飲をすると、フレッシュな青りんご、白い花の香り、酸とミネラルがしっかりしており、硬質なフランチャコルタのイメージだ。
![画像: 「モスネル」が生み出す硬質なフランチャコルタ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783513/rc/2023/10/17/bb47cdd0a38b0507b566ff9e195b91952420d6df.jpg)
今回の来日では特別に、実験的に造った2007年ヴィンテージのリ・エディション版もお披露目された。『エキストラ・ブリュット EBB 2007年“Riedizione 2023年”』は、グラスから洗練されたフルーツやハーブに加えロースト香が立ち上る。柑橘類のさわやかさと、ミツやスパイス、など複雑さも増し、深みのあるテクスチャーに。『パ・ロゼ・ミッレジマート 2007年“Riedizione 2023年”』は、オレンジがかったピンク色が美しい。ルイボスティーや乾燥したラズベリーやバラ、オリエンタルスパイス、ヘーゼルナッツなど、複雑な香り。口に含むと、柔らかな果実味と成熟した複雑さを感じる。どちらにも共通するのは、まだしっかりとフレッシュな骨格が残っており、生き生きとしているところ。
![画像: オリエンタルスパイスのニュアンスを感じた『パ・ロゼ・ミッレジマート 2007年“Riedizione 2023年”』は、『揚げ湯葉と海老の腸粉』の味わいと調和。パ・ロゼ・ミッレジマート 2007年“Riedizione 2023年”の成熟した複雑味とのバランスが、腸粉の柔らかい食感を引きたてる](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783513/rc/2023/10/17/edc01f03333c14cc0afc61aef611c092b4bce21d.jpg)
オリエンタルスパイスのニュアンスを感じた『パ・ロゼ・ミッレジマート 2007年“Riedizione 2023年”』は、『揚げ湯葉と海老の腸粉』の味わいと調和。パ・ロゼ・ミッレジマート 2007年“Riedizione 2023年”の成熟した複雑味とのバランスが、腸粉の柔らかい食感を引きたてる
「飲みごろのピークは、数年後」とルチアさん。モスネルは、柑橘類など活気溢れるフレッシュさと硬質なミネラル感の透明感溢れる味わい、そして長期熟成による醍醐味も味わえるフランチャコルだ。
アグリ㈱ TEL.045-212-5588