イタリア・ヴェネト州ヴェローナを代表する生産者「パスクア」。今年で日本上陸40周年となるのを記念し、6月6日に東京・西麻布の「リストランテ アルポルト」でメーカーズランチを開催した。
photographs and text by Atsushi TOGAMI
1925年に創業、ほぼ1世紀という歴史を誇る「パスクア」は、プライベートカンパニー(家族経営の造り手)としての生産量はイタリア屈指。テーブルワインからDOCGまで幅広いラインナップを有し、世界70カ国に輸出しているヴェローナを代表する生産者である。
パスクアのワインが、国分グループ本社株式会社との提携によって日本に初めて輸出されたのは1983年のこと。今年で40周年の節目を迎えるのにあたり、チェチリア・パスクアさんが来日。6月6日にメーカーズランチが催された。
乾杯に先立っての挨拶でパスクアさんは「昨年私たちの革新的な取り組みが高く評価され、米国のワイン専門誌『WINE ENTHUSIAST』の「WINE STAR AWARDS」にて、 “INNOVATOR OF THE YEAR"に選ばれました。イタリアのワイナリーとして受賞できたことを嬉しく思います」と報告。伝統的なヴェローナ・ワインを継承しながらも、常に好奇心を持ち大胆な試みにチャレンジする革新的なワイナリーであることを強調した。
続いて日本イタリア料理界の巨匠・片岡護氏が「前菜4種に、パスタとメイン。デザートは盛り合わせで出させていただきます。5本のパスクアのワインとともに楽しんでもらえる構成となっているはずですよ」と述べた。
料理の合間にはパスクアさんが合わせるワインの説明を行った。特に革新的な造りを行っている部分には力が入る。例えば、2本目に登場した『ヘイ・フレンチ ビアンコ・ヴェネト』。
「特徴的なのはイタリアでは珍しいマルチヴィンテージで造っているところです。こちらは直近10年で最良とされる2013年、2015年、2016年、2017年の四つのヴィンテージをブレンドしているんですよ」。その結果、複雑かつ長期熟成のポテンシャルをもったワインとなり、多くのワイン愛好家を魅了している。
実は『HEY FRENCH:YOU COULD HAVE MADE THIS BUTYOU DIDN’T』が、正式名称。訳すと、「フランス人よ。君たちは造れただろうけど、やらなかったよね」となり、ウイットにも富んでいるのだ。
宴もたけなわとなったところで、パスクアさんが「40年はあくまで節目。今後も皆さんにお力添えをいただき、長く続けるのはもちろん、より発展させていきたいです」と締め括った。
パスクアが造るアイテムは、今回供された5本以外に、スーパーや量販店でリーズナブルに購入できるテーブルワインなども多数。どれもコストパフォーマンスに秀でているので、試してみてはいかがだろう。
※パスクアのラインナップなど詳しい情報は以下から
ワインの問い合わせ先:国分グループ本社㈱ TEL.03-3276-4125