暑い夏こそ楽しみたいのが、バーベキュー!家族や仲間との気軽なレジャーとして人気だが実は本場アメリカには奥深い歴史と文化がある。「達人」に話を聞きながらワインとのベスト・バーベキューペアリングを探る。
日本では、バーベキューというと「河原で焼肉」のイメージが強いが、「本場アメリカでは、歴史、土地、生活、家族、そして物語と、さまざまな要素が組み合わさっている。非常に奥が深く成熟した文化なのです」と日本バーベキュー協会会長の下城民夫氏。

日本バーベキュー協会会長の下城民夫氏(左)と、「ベンジャミン ステーキハウス」ソムリエの長南紀逸氏
BBQRUB(バーベキューラブ)と呼ばれるハーブやスパイスのシーズニングをすり込んだ肉、熟成肉、さらにステーキに付けるバーベキューソースもある。
「多彩な肉を楽しむバーベキューは、さまざまな品種や味わいのあるワインとは非常に相性がいいのです」と下城氏。
本場アメリカのバーベキューとワインのペアリングを検証!
「アメリカのステーキには、やはりアメリカのワインが抜群にマッチします」と「ベンジャミン ステーキハウス六本木店」のソムリエ長南紀逸氏。今回、レアに仕上げたLボーンのサーロインス
テーキとの相性を探るのは、カリフォルニアで1世紀あまりワイン造りを手掛けてきた「デリカート・ファミリー・ヴィンヤーズ」の「1924」シリーズだ。

28 日間ドライエイジングをしたL ボーンのサーロインステーキは、アメリカでよく使われる旨味の強いコーシャーソルトと澄ましバターだけで味付け。800℃の高温で表面はカリッ、中はレアに仕上げている
メルローやシラーに加え、アメリカで禁酒法が制定された時代から栽培されてきた古木のジンファンデルを使った赤ワイン『1924 ダブル・ブラック 2022年』は「レアな肉の柔らかな食感に、ワインのシルキーなタンニンがとてもよく合います。また、熟成肉ならではのナッツの香りとワインの樽香が共鳴し、幸福感の高いペアリングに。スパイシーかつ甘味もあるバーベキューソースとの相性も抜群です」と長南氏。余熱でミディアム程度の火入れになったところで、白の『1924 ダブル・ゴールド バタリーシャルドネ 2023年』を。
「肉にかけた澄ましバターとワインが持つバターの風味が口の中でまろやかに溶け合い、肉をかみ締めることで広がる旨味をワインが包み込み、美味しさの余韻が長く続きます」
合わせることで肉もワインも香りや味わいが華やかに引き立ち「最高にリッチなバーベキューが楽しめますね」と下城さんも感激しきり。バーベキュー本場アメリカの歴史に思いを馳せながら、カリフォルニア・ワインで乾杯しよう!
『1924 ダブル・ブラック 2022年』
品種:メルロー、シラー、ジンファンデル、プティット・シラー
産地:カリフォルニア・AVAロダイ
価格:2915円(税込)
『1924 ダブル・ゴールド バタリー
シャルドネ 2023年』
品種:シャルドネ主体
産地:カリフォルニア
価格:2915円(税込)

取材協力:
「ベンジャミン ステーキハウス 六本木」
港区六本木7 丁目14-4 レム六本木ビル B1F
TEL.03-5413-4266
営業時間:ランチ11:30 ~ 15:00
ディナー17:00 ~ 23:00
※日曜日、祝日、連休の最終日 17:00 ~ 22:00
text by Asako NAKATSUMI, photographs by Hiroshi INOMATA
問い合わせ先:㈱モトックス 0120 - 344101