4月、ラーム・エマニュエル駐日米国大使主催のカリフォルニアワイン・ペアリングディナーが開催され、政府関係者、財界、飲料サービスやワインに関わる人々が招かれた。
会に先立ち、エマニュエル駐日米国大使と、ワインを選定したソムリエの大越基裕氏、ワインメーカーのアキコ・フリーマンさん、カリフォルニアワイン協会 北アジア豪州地域共同代表の手島孝大氏が記者会見を行った。
エマニュエル大使は冒頭で「日本での楽しみの一つは<食>です。ミシュランの星付きレストランだけでなく、多くの店がしつらえや食のクオリティー、サービスともにトップクラスと言えます。カリフォルニアワインと日本の食をペアリングさせると素晴らしい食卓になるとともに、2国間の関係をさらに深めることになる」と述べた。
「食や食文化が国同士の関係性を深めるというポイントは、外交において見過ごされがち」とも言い、「カリフォルニアのワインと合わせれば、世界一レベルの日本の食がさらに引き上げられる」とペアリングワインディナーの効果に期待を寄せた。
カリフォルニアワイン協会 北アジア豪州地域共同代表の手島孝大氏は「カリフォルニアワインはそれぞれがストーリーを持ち、日本との文化的交流も深く、2国間の外交に需要な役割を果たしています。また本日の会は、米大使公邸においてカリフォルニアワインと食のペアリングに焦点を当てた初めての試みとなります」と語った。
ワインを選定し、フードペアリングを担当したソムリエの大越基裕氏は「ペアリングに焦点を当てたのは、食材とのハーモニーです。今回の料理はフレンチベースで素材にフォーカスした軽やかなトーンなので、ワインもエレガントで透明感のあるものを選びました。素材感のハーモニーを楽しんでいただきたい」と思いを語った。
ペアリングディナーのワインの一つに選ばれた「フリーマン・ヴィンヤード&ワイナリー」は、先の岸田文雄首相の国賓待遇での訪米時に開催されたアントニー・ブリンケン国務長官とカマラ・ハリス副大統領の昼食会でも紹介され、話題となった。
今回は『フリーマン ロゼ スパークリング 2020年』がデザートとともに供され、オーナー・醸造家のアキコ・フリーマンさんは「ワインが日本とアメリカの外交の懸け橋になるとうれしいです」と語った。
フリーマン・ヴィンヤード&ワイナリーは2001年にカリフォルニアのソノマ・コーストで設立。カリフォルニアでワイナリーと畑を所有する唯一の日本人オーナー女性醸造家として、有機栽培を取り入れて高品質なワインを手掛けている。
(写真提供:米国大使館)