世界に伍するボルドースタイルの赤ワイン「高畠ワイナリー」(山形県)
山形県南部に位置する「高畠ワイナリー」はシャルドネで国内外から高い評価を得てきた。しかし、近年はカベルネ・ソーヴィニヨンに注力し長期熟成可能なボルドー・スタイルの赤ワインを生み出している。その進化に、ソムリエの矢田部匡且(やたべ まさかつ)氏が迫った。
山形県南部の置賜(おきたま)盆地にある高畠町は、古くから丘や丘に囲まれた実り豊かな住みよい土地を意味する「まほろばの里」と呼ばれてきた。奥羽山脈、吾妻連峰、飯豊連峰、蔵王連峰に四方を囲まれ、降水量が少なく昼夜の寒暖差が大きい気候条件は果樹栽培に好適で、なかでもブドウ栽培の歴史は長い。明治初期から栽培が始まり、現在ではデラウェアやシャルドネ...