第2 の人生で花開いたワイン造り
「いざわの畑」(長野県)
長野県には、会社勤めなどキャリアを経て移住しブドウ栽培やワイン造りの道を歩む生産者が少なくない。その一人、伊澤貴久氏に会うため、風光明媚な立科(たてしな)を訪ねた。
長野県立科町。浅間山や蓼科山を望む小高い丘の上に広がる「いざわの畑」を訪れると、日焼けした伊澤貴久氏が笑顔で迎えてくれた。
長年、証券会社に勤めた後、農業関連ファンドでワイナリーへの投資案件を担当。その仕事を通じて、東御(とうみ)市にある「ヴィラデストワイナリー」の玉村豊男氏から新ワイナリー立ち上げの相談を受ける。のちの「アルカンヴィーニュ」である。この出会いが、伊澤氏を大きく動かした。
「50歳を過ぎたら、自然豊かで涼しい...